...にせ物の方には白い葉のやうなものがありますが...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...にせ物の紅茸は大毒だ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...にせ物では頭目に知らせてお叱りをこうむるばかりだから...
海野十三 「少年探偵長」
...警察の人たちがにせ物の美術品にびっくりするところが見物したかったのです...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...その一方はにせ物に違いないという妙な確信をいだいてくる...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...にせ物の意地わるい天使が遠くからやつて來る...
立原道造 「白紙」
...しかるに今日世間に流布する多くのいわゆる通俗科学書中にはすこぶるいかがわしいにせ物が多いように見受けられる...
寺田寅彦 「科学と文学」
...甲はうっかりにせ物に引っかかるような心配はほとんどない代わりに...
寺田寅彦 「自由画稿」
...しかしまさかこんなにせ物ばかりもあるまいと思って...
寺田寅彦 「断水の日」
...一般の世間が平素から科学知識の水準をずっと高めてにせ物と本物とを鑑別する目を肥やしそして本物を尊重しにせ物を排斥するような風習を養うのがいちばん近道で有効ではないかと思ってみた...
寺田寅彦 「断水の日」
...勝手のわからぬ読者がとんだにせ物を押しつけられる恐れは少ない...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...そのくせ死骸の懷中から出たあの娘の戀文といふのはにせ物で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...決してにせ物なんかじゃありません...
平林初之輔 「探偵戯曲 仮面の男」
...「手帳がにせ物だとわかればあの男は僕がこの中にいることを知ってきっと夜(よ)の明けんうちに逃げ出すか...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...君の言うダイヤはにせ物じゃないか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...にせ物だとは誰も気附かないわ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
便利!手書き漢字入力検索