...なまじっかな楽な暮しをしたばかりに...
有島武郎 「星座」
...なまじっかなところではとてもあぶないので...
鈴木三重吉 「大震火災記」
...この世の中というものは、何時(いつ)思いも掛けぬ災難が降りかかってくるかわからぬ、一寸先は闇の世界だから、なまじっか、野心なぞ起さずに、もう東京へもどこへも行かないで、どこか北海道の涯(はて)へでも行って君太郎と一緒に世帯を持って生涯を送ってしまおうかと、胸の迫るような感慨に打たれたのであった...
橘外男 「生不動」
...なまじっか大一座で行ったばっかりに私は余計赤っ恥をかいてしまって...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...なまじっか隠し立てをしては悪いと思って...
豊島与志雄 「子を奪う」
...なまじっか噂に反抗し出すと...
豊島与志雄 「反抗」
...なまじっか連れがあって...
豊島与志雄 「私の信条」
...「――なまじっか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なまじっかガンジョウな血の多い体が...
林芙美子 「新版 放浪記」
...オイー! 暑いせいか焦々して喧嘩(けんか)しちまったよ」「誰とさア」「なまじっか油絵の具を捏(こ)ねた者は...
林芙美子 「清貧の書」
...なまじっかな場所だと...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...なまじっかなことをすれば...
久生十蘭 「鈴木主水」
...なまじっかなことをしやがるものだから」そういいながらそばにいる三人のほうへ笑いかけた...
久生十蘭 「ノア」
...なまじっかな仲裁では...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...なまじっか哲学的知識が殖えたために...
三木清 「生存理由としての哲学」
...なまじっか、じかに絵の具をいじくるよりもっとよくばりなわけね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...なまじっか亭主より少し余計に漢字を知っていたばかりに...
柳田国男 「故郷七十年」
...なまじっかな観察眼を持った者よりしんじつを見ぬく能力があるのかもしれない...
山本周五郎 「青べか物語」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??