...しかしこれなぞはまだよい方なので...
芥川龍之介 「地獄變」
...もう百舌のことなぞは忘れて了ったらしく...
石川欣一 「山を思う」
...銀行の頭取なぞに納まって社会の表面に立っていようというところに根本の錯誤があるのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...白骨なぞがどのくらい堆積(たいせき)しているか...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...恨みを吹くや年ごとの瑞鳳山の春の風をのへの霞くれなゐの色になぞらふ花ごろもとめし薫りのはかなさは何に忍びむ夕まぐれ...
土井晩翠 「天地有情」
...する仕事のない静かな昼間なぞは...
徳田秋声 「新世帯」
...親しく知っていたというあるデュプラーという議長夫人のことなぞを...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...広東縞(かんとんじま)の古片(こぎれ)なぞ凡(すべ)て妾宅の器具装飾になりそうなものは価を問わずどしどし引取った...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...闇夜のことだし草一本満足には見えぬ有様だからだらうなぞ思ふ人もあるかも知れぬ...
中原中也 「深夜の峠にて」
...わけても酒をあふつた夜なぞ...
中原中也 「亡弟」
...なかなか俺なぞには解らぬ節が多く...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...脳なぞは更に発育せん...
村井弦斎 「食道楽」
...お白粉(しろい)なぞはちっともつけないままに...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...ワハハハ」なぞ言う無邪気な主人翁の愛嬌話のうちにお茶席に案内をされて...
夢野久作 「お茶の湯満腹談」
...また階上の翁の部屋では天下のインチキ名士連が翁を取巻いて借銭の後始末、寄附、運動費、記念碑建立、社会事業、満蒙問題なぞ、あらゆる鹿爪(しかつめ)らしい問題を提(ひっさ)げて、厚顔無恥に翁へ持ちかける...
夢野久作 「近世快人伝」
...家庭の子供向き短尺物なぞを作る...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...無智なぞいう先天的の犯罪性を帯びたものも...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...今日はこの遺言書が書かれてから一箇月後の十一月二十日だなぞと...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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