...三年前の紀行なぞは誰にも興味を与えないかも知れない...
芥川龍之介 「長江游記」
...そのなぞが持つ秘密が...
海野十三 「超人間X号」
...床を疊んでつれ/″\の編み物なぞをして坐つてゐた...
鈴木三重吉 「金魚」
...何の必要があって長々とこんな男の身の上なぞを並べ立ててるかとお思いになるか知れませんが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...何もグスに葛根湯を勧めるのは親切気なぞあってのことではない...
橘外男 「葛根湯」
...今でも京都の旧家なぞだと...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...新しい桐の箪笥なぞふさはしくないやうな気がいたし...
辻村もと子 「早春箋」
...その男の身には何となく謎(なぞ)のような趣があって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...私(わたくし)の學校の生徒なぞには勿體ない位の御手腕です...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...現代だの犯罪心理なぞとホザき出すので...
中原中也 「散歩生活」
...よんどころなくそうしているのだろうなぞといってきているのもあるのだった...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...自分が本気でそういう行動に出ようなぞと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...朝眼がさめた時から夜寝るまで辛く無え時なぞ一刻もあらすか...
三好十郎 「おりき」
...そこいらの名取りなぞより実際に実力が有れば...
三好十郎 「好日」
...山の手あたりの日ぐれ時なぞに通りすがりに色白な女の童の...
室生犀星 「ザボンの実る木のもとに」
...又は毛髪の生際(はえぎわ)なぞに白粉が停滞しないように注意しつつ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...イソップなぞ片端(かたはし)から読んだ...
夢野久作 「路傍の木乃伊」
...時刻なぞは不斷の輝きの中では意味をなさなかつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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