...子供の涙や鼻涕(はなじる)を拭き取った...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...なにかなじるような調子が...
梅崎春生 「黄色い日日」
...年上の青年をなじると...
海野十三 「爆薬の花籠」
...」警視総監が老館長をなじるようにいいました...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...そこで「とんとんと叩(たた)く妻戸を開けもせず……」という歌を読んでなじると...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...あれは間違いなく、なじる言葉だ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「曲れる者」
...なじるような眼つきでわたしを眺めるのでした...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...なじるような眼つきでわたしを見やるのでした...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...明治十年五月の『花月新誌』載する所の「詰二上遊客一文(ぼくじょうのゆうかくをなじるぶん)」に曰く...
永井荷風 「向嶋」
...世渡りの道を知らぬとなじる人もあろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...菱垣の船印(ふなじるし)がねえや」「灘(なだ)の酒廻船(さけかいせん)か」「新酒船(しんしゅぶね)は八月のことでえ」「土佐の百尋石船(ひゃくひろいしぶね)か」「石船にしちゃア船腹(ふなばら)が軽すぎらい」「それにしても...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...殆んどなじるような語気で...
堀辰雄 「菜穂子」
...それにしても夫の不名誉な行為をなじるとは」第八章 非常手段馬車がエレンを乗せて暗闇を突っ走る先にブルース卿宅が有り...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...なじる心を混ぜて...
松永延造 「ラ氏の笛」
...兄弟(ふたり)して旗上げにいたるまでの苦労や誓いを「――いまはお忘れか」と大いになじるつもりでいたものとも思われる...
吉川英治 「私本太平記」
...すこしばかり青い鼻汁(はなじる)をたらしかけている...
吉川英治 「神州天馬侠」
...あなたが、婚約の儀を、お取り消し下さらぬ限り、又右衛門どのは、板ばさみとなって、切腹せねばなりませぬ」「切腹?」「寧子と私の親しい間がらを、又右衛門どのには、少しもご存じなかったため、あなたのお申(もう)し出(い)でに対し、娘を嫁(や)ろうとつい仰っしゃったものと見えますが――今も申した通りの次第で、寧子は断じてあなたの妻にはなりません」「然らば、誰の妻に?」と、相手がなじると、藤吉郎は、自分の顔を指でさして、「かく申す私で」と、いった...
吉川英治 「新書太閤記」
...ここにいない殿の声がわかる筈はないとなじる大野九郎兵衛との間に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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