...その実意気地なしッたらないんだもの...
泉鏡花 「海異記」
...そこで誰に教わるとなしに覚えた黐の製造をやる...
伊藤左千夫 「井戸」
...こんなしとやかな婦人が...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...好意の限りを尽してこの来客をもてなした...
薄田泣菫 「独楽園」
...これが一区画をなして...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...何ものの乱し騒がすものもなし...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...桃太郎や猿蟹合戦のお伽噺(とぎばなし)でさえ危険思想宣伝の種にする先生方の手にかかれば老子はもちろん孔子でも孟子でも釈尊でもマホメットでもどのような風に解釈されどのような道具に使われるかそれは分からない...
寺田寅彦 「変った話」
...ボナパルトがイタリー軍になした崇高なる宣言を投げ与える...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...れいの陰気な柴垣のあひだをぐるぐるまはつてるうちいつとはなしに寂しさがこみあげてたまらなくなつてきた...
中勘助 「銀の匙」
...四辺(あたり)の気遣(きづか)いはなし...
中里介山 「大菩薩峠」
...孤兒(みなしご)のお雪は徳右衞門に引取られた――これは親分も御存じで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大なる貢献をなしているのである...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...山田君は始め敬語なしの「だ」調を試みて見たが...
二葉亭四迷 「余が言文一致の由來」
...ほむべきかなしろきコラム...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「魚と蠅の祝日」
...以前さういふところに通つてゐた私をまことにかなしく莫迦野郎だと思つた...
室生犀星 「巷の子」
...姥甲斐なしといえばいよいよ高く泡を吹いて...
柳田國男 「日本の伝説」
...髪は油けなしのたばね髪で...
山本周五郎 「さぶ」
...そのくせおとなしい庄吉よりもおせんには彼のほうが近しい感じで...
山本周五郎 「柳橋物語」
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