...けれども長い時間となげやりな家主の注意とが残りなくそれを蝕(むしば)んだ...
有島武郎 「星座」
...そのなげやりに近いまでの胆の太さは...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...なげやりな人間のはかないあきらめと...
竹久夢二 「砂がき」
...私のなげやりと樹明君のむしやくしやとが狂ほしく踊つて歩いた!十二月十九日踊りつかれて...
種田山頭火 「其中日記」
...ええというなげやりな返事だった...
豊島与志雄 「潮風」
...……然し君は一体ひどくなげやりな空想家だね...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...なげやりのだらしない生活の口実にすぎない...
豊島与志雄 「道化役」
...「吹きつける雪のためにへし折られる枯枝がややともすると投槍(なげやり)のように襲って来た...
中谷宇吉郎 「イグアノドンの唄」
...さう投遣(なげやり)に出來(でき)ないのが...
夏目漱石 「門」
...なげやりにいいました...
新美南吉 「和太郎さんと牛」
...こころがなげやりで...
久生十蘭 「金狼」
...放心(なげやり)に見渡せば...
二葉亭四迷 「浮雲」
...なげやりなしとやかさという姿勢で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...彼の歩き方はなげやりで不揃いだが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...彼は己の行かねばならぬ道を、ややなげやりな、むらな歩調で、ぼんやり口笛を吹き吹き、首を横に曲げたなり、遠くを望みながら歩いて行った...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...なげやりな口をききながら...
水上滝太郎 「九月一日」
...なげやりに暮していると云うより...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...わたしは商売も何も投遣(なげやり)にして介抱して...
森鴎外 「雁」
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