...結果と周圍とに無頓着に内面の聲に從ふなげやりの快さとを教へた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...けれども長い時間となげやりな家主の注意とが残りなくそれを蝕(むしば)んだ...
有島武郎 「星座」
...そのなげやりに近いまでの胆の太さは...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...なげやりな人間のはかないあきらめと...
竹久夢二 「砂がき」
...私のなげやりと樹明君のむしやくしやとが狂ほしく踊つて歩いた!十二月十九日踊りつかれて...
種田山頭火 「其中日記」
...・水わけば水に生きるもの・落葉ふかしも巌のすがた暮れるより降りだして街の雑音も・なげやりの萱の穂もあたゝかい雨・森かげかそけく枯れてゐる葉に雨がきてぬくとくはうてきて百足は殺された三月五日夜来の雨がはれてすが/\しくなつた...
種田山頭火 「其中日記」
...……然し君は一体ひどくなげやりな空想家だね...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...「吹きつける雪のためにへし折られる枯枝がややともすると投槍(なげやり)のように襲って来た...
中谷宇吉郎 「イグアノドンの唄」
...さう投遣(なげやり)に出來(でき)ないのが...
夏目漱石 「門」
...あのなげやりな様が窺われた...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...こころがなげやりで...
久生十蘭 「金狼」
...放心(なげやり)に見渡せば...
二葉亭四迷 「浮雲」
...と客はなげやりな...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...彼の歩き方はなげやりで不揃いだが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...なげやりで鈍重な人間たちをも...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...なげやりな口をききながら...
水上滝太郎 「九月一日」
...なげやりに暮していると云うより...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...物事を投遣(なげやり)にして...
森鴎外 「雁」
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