...すると、どこやら遠くで、非常警笛(けいてき)の鳴るのをきいた、と思った...
海野十三 「省線電車の射撃手」
...どこやら容子も違っていたでしょうし...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「蛇性の執念」
...顔のどこやらが確かににたりと笑ったのだ...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...この切抜事件の底にはどこやらに悪魔の魔法が潜みいると見える...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...」一時(ひとしきり)寂(しん)としていた二階のどこやらから...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...まだどこやらに水々しいところもあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...この馬子の面はどこやら...
中里介山 「大菩薩峠」
...どこやらに無理があります...
中里介山 「大菩薩峠」
...どこやら似ているではありませんか...
中里介山 「大菩薩峠」
...どこやら用意と反省の行とどいた跡がほのみえ...
三好達治 「棋家の文章など」
...どこやら凛(りん)とした線があって...
山本周五郎 「菊千代抄」
...どこやらに住んでゐる...
吉川英治 「折々の記」
...費(ひい)に遺言し終ってから孔明の面にはどこやら肩の重荷がとれたような清々(すがすが)しさがあらわれていた...
吉川英治 「三国志」
...これまでの後醍醐にはないお心弱い語韻(ごいん)がどこやらにながれてはいなかったか...
吉川英治 「私本太平記」
...どこやらに南蛮の風を取り入れたらしい趣があると思えば...
吉川英治 「新書太閤記」
...なおその笑いの底にさびたる戦場声のおもかげはどこやらにある...
吉川英治 「新書太閤記」
...どこやらに聞える仙楽(せんがく)も喨々(りょうりょう)と世の常ではない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...慈愛をかくして峻烈(しゅんれつ)に不肖(ふしょう)の子を叱りながらもどこやらに惻々(そくそく)と悩んでいる厳父のこころが傷(いた)ましい強さで...
吉川英治 「親鸞」
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