...どうにかこうにか片づいて...
石川欣一 「可愛い山」
...相応にどうにか遣繰(やりく)って行(ゆ)かれるだろう...
泉鏡花 「女客」
...まあどうにかつまづきもなくおかげさまで卒業までに漕ぎつけました...
伊藤野枝 「わがまま」
...どうにかして早くラツール氏といっしょになりたいと思った...
海野十三 「恐竜島」
...まずどうにか長き脇指の仕末がついて...
太宰治 「天狗」
...どうにかして自身に活路を与えたかった...
太宰治 「八十八夜」
...その夜はどうにか間に合わせた...
寺田寅彦 「断水の日」
...自分もどうにか大人になるのかと...
外村繁 「澪標」
...どうにか暮しながら...
豊島与志雄 「シロ・クロ物語」
...「それだがお前(まへ)にやる位(くらゐ)ならどうにか成(な)るから心配(しんぱい)しなくつても好(い)いよ」「わしも此(こ)れ...
長塚節 「土」
...「まあどうにかしているんだろう」彼は常にこう考えた...
夏目漱石 「道草」
...どうにかお茶をにごして来たのであった...
火野葦平 「花と龍」
...どうにか自分の頭を働かせて書くと...
正宗白鳥 「花より団子」
...ただ、どうにかして、この世でゆっくりと、雪之丞に逢いたいためばかりにこそ、あらゆる苦労をして、大奥を抜け出して来たのに――しかし、浪路の、その憂鬱(ゆううつ)の胸に、突然パアッと、赤い火が点ぜられた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...でやっとのことで二十両、どうにか拵えて、こうしてそれを持って帰る俺だが、くらやみ、こんなことを言えばお前ふき出すかも知れねえが、俺ぁもともとバクチは身顫いの出るほど嫌いなのだ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...この病気次第でどうにかして置かなくてはならないのだからな...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...どうにか垢(あか)を落としたものの...
吉川英治 「江戸三国志」
...親族たちも一時は、「木(き)の端(はし)とさえいう僧侶に、姫をくれるような家とは、もはや交際(つきあ)いもせぬ」とまで、いいだしたが、断乎として、秋には婚儀を挙げさせるという禅閤(ぜんこう)のうごかない意志をみては、「それほどにいうならば――」と、匙(さじ)を投げる者があり、また中庸をとって、和を計る者もあって、どうにか、婚儀のことが、一決したのは、土用の暑いころだった...
吉川英治 「親鸞」
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