...どうせ生きているからには...
芥川龍之介 「仙人」
...――今度のことでも、その初めから分つてゐたんで、もう、ちやんと呪つてあるから」と、矢張りきよと/\した眞顏だが、どこかにその呪ひの場所が實際あるぞと云ふやうな青白い微笑を浮べて、「どうせ、いいことはありツこ無し、さ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...どうせ、いざとなれば、銃丸(じゅうがん)一発(ぱつ)でしとめられるのだが、私はそのりっぱな皮を傷(きず)つけたくなかったので、他の繩(なわ)を取って、まず木の枝(えだ)をロボへ投げると、かれはそれを歯で受けとめた...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...雪子は幸子たちがどうせ映画館か何かへ廻って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...あない云やはるのんも無理のないとこかも知れんわな」「もうどうせ手後れや思うて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...どうせ眠れやしないわ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...」「どうせ、あなたは、そうでしょうよ...
豊島与志雄 「好人物」
...どうせ世の中は成るようにしかならないものだ...
豊島与志雄 「囚われ人」
...どうせ捉えられないものであるから...
中谷宇吉郎 「詩人への註文」
...どうせ英語なんかは出来ないんですから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...どうせ私のやうなものを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうせただの鼠(ねずみ)じゃあるめえ」「御守殿(ごしゅでん)お茂与を親分知りませんか」「何? 御守殿お茂与? あれが御守殿のお茂与の化けたのか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どうせこの俺とは浅い縁だ」「堪忍して」「可哀想に...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...どうせいわせずには置かねえのだから...
久生十蘭 「魔都」
...どうせ、あたしの力には及ばないことなんですから……わずかばかりの俸給で、あの大きな邸を、どう切りまわせとおっしゃるんです? それはご無理というものですわ」「俺の俸給の高は、いわなくともわかっている...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...どうせ食えない時代だから...
山之口貘 「つまり詩は亡びる」
...どうせここは空家みたいなもンだから...
吉川英治 「私本太平記」
...どうせ私は、永いことのない命だもの! そうだ、これから大津へ行ってみよう」ふらふらと立ち上がった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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