...先日文壇の大家の某氏にあったとき、談たまたま作品のことに及んだ折り、私はその作家の十五、六年前に問題になった小説のことを話題にして、「こういう時局に、あの小説をお考え直しになると、あなたの作品中から抹殺したいお気持ちになりませんか」ときいたところ、その大家は、「とんでもない...
上村松園 「旧作」
...とんでもない独(ひと)り合点(がてん)だ...
海野十三 「地球要塞」
...その御推察はとんでもないことです」「そうとばかりは...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...「もしお望みなら」静かに言った「看護婦に席を外させましょうか?」「とんでもない...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「親友たち」
...まことに、当時、御朝廷との御交通は、ただこの御方おひとりに依つてのみなされてゐたやうな御有様でございまして、建保三年の七月には、おそれおほくも仙洞御所より内々の御勅諚に依つて、仙洞歌合一巻が将軍家に下し送られ、将軍家もまた、そのとしには、京都の御所へ御進上仕るべき名馬の撰定に当つて、お役人の面々に、それぞれ逸物三匹づつを用意せしめ、御自身いやしき伯楽の如くお手づから馬の口の中まで綿密にお調べになつたくらゐで、建保五年の七月から八月にかけての仙洞御所の御悩の折には、すぐさまお見舞ひの使節を上洛せしめ、荒駒三百三十頭を献上いたし、また御修法を仰出され院の御悩御平癒を祈念なされるなど、その御朝廷に対し奉る恭順の御態度は、万民の手本とも申し上げたいほどで、鎌倉に御下向の御勅使をおもてなしなさるに当つても、誠心敬意を表し、莫大の贈物を捧げ、ひたすら忠君の御赤心を披瀝なされ、かの御母君尼御台所さまが、建保六年に二度目の熊野詣をなさつてそのついでに京都にもお立寄りになり、しばらく京に御滞在中、院の特別のお思召しにより尼御台さまを従三位に叙せしむべき由の宣下がその御旅亭に達し、さらに、かしこくも仙洞御所御直々の御対面をも賜ふべき由仰下され、その破格の御朝恩に感泣いたすべきところを尼御台さまは、田舎の薄汚い老尼でございます、竜顔に咫尺し奉るなど、とんでもない、どうかその儀はおゆるし下されと申して、京都の諸寺参拝のおつもりも何も打棄て、即時に鎌倉さして御発足になつたとか、そのやうな依怙地な不敬の御態度などに較べると、実の御母子でありながら、まさに雲泥の差がございまして、院も、このお若い将軍家の一途に素直な忠誠の念をおいつくしみ下され、官位の陞叙もすみやかに、建仁三年九月七日叙従五位下、任征夷大将軍、同十月二十四日任右兵衛佐、元久元年正月七日叙従五位上、三月六日任右近少将、同二年正月五日正五下、同二十九日任右中将、兼加賀介、建永元年二月二十二日叙従四下、承元々年正月五日従四上、同二年十二月九日正四下、同三年四月十日叙従三位、五月二十六日更任右中将、建暦元年正月五日正三位、同二年十二月十日従二位、建保元年二月二十七日正二位、このころから将軍家に於いても官位の御昇進を無邪気にお楽しみなされて除書をお待兼ねのあまり京都へ御催促なされる事さへございまして、同じく建保四年の六月二十日には、わづか御二十五歳のお若さを以て権中納言に任ぜられ、七月二十日には左近中将を兼ね、同六年正月十三日には任権大納言、三月六日にいたつて左近大将、十月九日、内大臣、十二月二日、右大臣...
太宰治 「右大臣実朝」
...」とんでもない「それについて」である...
太宰治 「新釈諸国噺」
...とんでもない事だ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...こんなおたふくの癖に青春なんて、とんでもない...
太宰治 「皮膚と心」
...どう勘違いしたのか要太郎はとんでもない方へ進んでいる...
寺田寅彦 「鴫つき」
...それに……とんでもない思い違いをしたり……なあ勘弁してくれや...
豊島与志雄 「立札」
...とんでもない非科学的な結論に導かれやすいような気もする...
中谷宇吉郎 「兎の耳」
...「とんでもない、旦那、私はただ、その煙草入が、どこをどうしてこの家へ入って来たか知りたかったのでございます」平次はすっかり恐縮してしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...とんでもない見当違いもありました...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...「とんでもない」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...阿呆どもの流行にはとんでもないものもある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...「とんでもないこと...
吉川英治 「神州天馬侠」
...大寨(たいさい)一同の声でもありますので」「とんでもないことを」と...
吉川英治 「新・水滸伝」
...わたしの男を自分のものにすることだ」「やさしい願いではありませんか」「とんでもないことおいいでない...
吉川英治 「親鸞」
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