...殆(ほとん)ど有無(うむ)さへも判然しない...
芥川龍之介 「漱石山房の秋」
...三布蒲団(みのぶとん)を持上げて...
泉鏡花 「婦系図」
...もっととんでやれ」ネッドはいい気になって...
海野十三 「火星探険」
...そうして、口で、ぷうとふけば、ふき矢は、ちゃんとあたりまえに、とんでいくのだ...
海野十三 「火星兵団」
...そしてほとんど毎号...
大杉栄 「日本脱出記」
...私がほとんど二十五年間かわらずに敬愛しつづけて来た井伏鱒二と言う作家の作品全部を...
太宰治 「『井伏鱒二選集』後記」
...ごっとん、ごっとん、のろすぎる電車にゆられながら、暗鬱でもない、荒涼でもない、孤独の極でもない、智慧(ちえ)の果でもない、狂乱でもない、阿呆感でもない、号泣(ごうきゅう)でもない、悶悶でもない、厳粛でもない、恐怖でもない、刑罰でもない、憤怒(ふんぬ)でもない、諦観でもない、秋涼でもない、平和でもない、後悔でもない、沈思でもない、打算でもない、愛でもない、救いでもない、言葉でもってそんなに派手に誇示できる感情の看板は、ひとつも持ち合せていなかった...
太宰治 「狂言の神」
...もう十時を過ぎているので人通りはほとんどなかった...
田中貢太郎 「白っぽい洋服」
...脇の下に敷いていた布団(ふとん)に気が注(つ)いてそれを持って膳の前へ往った...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...その蜻蛉(とんぼ)のようなまげの撥先(はねさき)を帽子のうしろから覗かせている...
谷譲次 「踊る地平線」
...要するに此の意味にての国民性を言ふは殆(ほとん)ど無意義なり...
綱島梁川 「国民性と文学」
...黒子(くろこ)を着た助手などはほとんどただぼやけた陰影ぐらいにしか見えないのである...
寺田寅彦 「生ける人形」
...ほとんど思索さしたところのものは...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...赤とんぼは、かあいいおじょうちゃんの赤いリボンにとまってみたくなりました...
新美南吉 「赤とんぼ」
...落語家らしくて、とんだ可笑しい...
正岡容 「寄席風流」
...頓首(とんしゅ)ルピック氏よりの返事親愛なるにんじん殿其許(そこもと)は目前に初の聖体拝受(せいたいはいじゅ)を控え...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...現在の日本文化の主潮とほとんど没交渉なのはどういうものであろう...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...ほとんど認める事ができぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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