...油の様にとろりと腐敗したままに溜って居る塩水の中に...
有島武郎 「かんかん虫」
...日南(ひな)にとろりと些(ち)と伸びて...
泉鏡花 「遺稿」
...僅(わづか)にとろりとしつゝ目(め)がさめた...
泉鏡太郎 「十六夜」
...」やがて少々、とろりとなって、「さてそこへ立っていちゃ、ああ成程――風紀上、尤(もっとも)です……と、従って杯は...
泉鏡花 「薄紅梅」
...そのとろりとした水面に秋雲の影を宿していた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...昨夜はとろりとしたゞけだつた...
種田山頭火 「行乞記」
...女はとろりとした疲れた目をしてゐたが...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...一時のとろりとした仮睡からはっと眼覚めて起き上る...
豊島与志雄 「真夜中から黎明まで」
...とろりとしたクリームがかかっていて...
豊島与志雄 「落雷のあと」
...氣になるぢやないか」八五郎はとろりとしながらも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その焼酎にも富岡はとろりと酔つて来た...
林芙美子 「浮雲」
...とろりと微睡(まどろ)んでいる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...しんがとろりでどうも頭の中が湯気の立つようで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...瓶史は永いし円みはとろりとして何時も溶けているし...
室生犀星 「陶古の女人」
...蝋燭豆のとろりと白い肌の傍に...
横光利一 「夜の靴」
...おれはとろりと、寝ていたらしい」「いい度胸だの...
吉川英治 「大岡越前」
...秋の午後の陽がとろりと舂(うすず)いて...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...今度はとろりとろりと僅かな傾斜を登つてゆくのである...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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