...とりわけ鉄は、吾々には非常なねうちのある強い抵抗力を持つてゐる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...――とりわけ、帳場には母のために美しい臂掛椅子が一脚買ってあった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...たよりいろ/\、いづれもうれしいが、とりわけて、アメリカのOさん、イキス(マヽ)のKからのはうれしかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...酒に運のよかった連中や気さくな連中の間ではとりわけ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...とりわけ無辜(むこ)の女を虐げる者は必ず罰せられるだろう...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...そしてとりわけ作品や會話の中に...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...今歳この度とりわけて珍らしきさまにもあらぬを...
樋口一葉 「ゆく雲」
...とりわけ、官吏やフィリッピン人……、まあ、そういったものをあまり好きじゃないらしいんですね...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...とりわけ震災の後はなかなかに立ち揃わず...
久生十蘭 「魔都」
...とりわけわたしはナポリ小唄(こうた)を覚(おぼ)えて...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...とりわけてエチエネットの誠実(せいじつ)をしみじみ知ったのであった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...それから後に上智大学に入つてドイツ語を勉強したのもとりわけドイツの人形が興味をひいたからだつたといふのは因縁が深い...
三好達治 「オルゴール」
...とりわけ青年の身のまわりの物はすべて筒井が見ていて...
室生犀星 「津の国人」
...陸中ではとりわけこの裂織が盛で...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...とりわけ、胡(えびす)が好んで吹く、笳(か)という笛を聴くたびに、郷愁はますばかりで、ついには、思慕の悲しさから、みずから十八曲を作曲した...
吉川英治 「三国志」
...とりわけ警固には万全を策した用意が窺(うかが)われる...
吉川英治 「新書太閤記」
...とりわけ私がおもしろく思ったのは...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...とりわけて目を引いたのは松輪崎の尖端(とつぱな)に立つてゐる白浪で...
若山牧水 「岬の端」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??