...とりわけ鉄は、吾々には非常なねうちのある強い抵抗力を持つてゐる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...とりわけて眼につくは...
大町桂月 「妙義山の五日」
...芙蓉はとりわけうつくしかつた...
種田山頭火 「行乞記」
...とりわけ後になって他の根拠にとって偽であると判断するに至らしめられたところの多くのものをしばしば真にして確実なるものと看做したということを想起するときには...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...とりわけていわゆる「アラバマ号」問題は...
服部之総 「黒田清隆の方針」
...「この案内係さんのことをよく思っていただくようにすることが、とりわけ、私の責任なんじゃないかしら...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...とりわけ、あたしたちのような、間もなく世間へ送り出されようとしている若い娘がいちばん苦しんでいるんだわ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...とりわけ性器の完成した壮年の牛馬は夥しく出血して倒れてしまう...
久生十蘭 「玉取物語」
...とりわけお好みになりまするは...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...とりわけ声の大きいので音声(おんじょう)大蔵といわれていたが...
久生十蘭 「無月物語」
...とりわけ、彼女にとって堪えられない恐ろしさは、どうも三ヶ月程前から身体に異状がおこったことである...
平林初之輔 「人造人間」
...とりわけ夫の山田が転向者の極印を自ら額に貼つて出獄して以来は...
北條民雄 「道化芝居」
...とりわけ彼はその晩年深い情熱をもつて自然研究に従事した...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...とりわけそれに向って作為が加えられていません...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...遠く近く咲く花にはとりわけて珍しいものもないが...
柳田国男 「雪国の春」
...とりわけ群集心理学の発達に伴い...
矢部貞治 「政治学入門」
...とりわけ大衆や群集心理の...
矢部貞治 「政治学入門」
...とりわけ、自分が生れ育った所でもあるから、特にこれは申しておく」というもので、この一文で、ここが清子の生地であることが、一ばい確認されてくる...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索