...しかし目や口はともかくも...
芥川龍之介 「河童」
...ともかくも答を得たと云う事が...
芥川龍之介 「さまよえる猶太人」
...ともかくも、課長の推察の半分は、たしかにあたっていた...
海野十三 「火星兵団」
...ともかくも聴衆はつなぎとめておかねばならぬ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ともかくも出来得る限り『ホトトギス』のために御用を務める事に致すべく候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...ともかくも地殻内部における弾性的平衡が破るる時に起る現象なるがごとし...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...ともかくも「第三面」は世界的の notoriety を保有している事になってはいると見える...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...ともかくも一つのイデオロギーに統一された...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...卒業はともかくも亮(りょう)にとっても一つの一大転機であった...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...わたくしは」「ともかくも...
中里介山 「大菩薩峠」
...ともかくも与えられたる天の助けであらねばならぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...ともかくも、こうして、あっけなく岩倉村を素通りした机竜之助は、敦賀街道を北に向って進み行くと、行手の山の峡(かい)から、人が一個出て来ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...六小六(ころく)はともかくも都合しだい下宿を引き払って兄の家へ移る事に相談が調(ととの)った...
夏目漱石 「門」
...国内のことなればともかくもなれども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...ともかくも、流離というものを彼女たちの哀しい運命としなければならなかった、古代の気だかくも美しい女たちのように、此の像も、その女身の美しさのゆえに、国から国へ、寺から寺へとさすらわれたかと想像すると、この像のまだうら若い少女のような魅力もその底に一種の犯し難い品を帯びてくる...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...ともかくも、私は東五十六丁目の――番地エリック方へ陣取って、鞄をあずけ、一週間分の間代を前金で払い、鍵を受取って、木元の跡を追いかけた...
前田河広一郎 「ニュー・ヨーク 『青春の自画像』より」
...ともかくも或る代の大きな偶然によって...
柳田国男 「海上の道」
...或いはカムズといい、字には「神魂」と書く例もあって、遠い出雲国(いずものくに)の同名の旧社を聯想せしめるが、ともかくも、この祭のカムズが下りると雨が降り、カムズがあがると西風が吹き始めて晴天がつづき、支那に渡っていた船が還(かえ)ってくるといい、または難船をした者が遥かにこの御岳に祈請(きしょう)して、恙(つつが)なく島に戻った話もある...
柳田国男 「海上の道」
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