...ともかくもへんじだけをして椅子からとびあがったが...
海野十三 「怪星ガン」
...ともかくも学士が折れて...
海野十三 「豆潜水艇の行方」
...ともかくも夕刊売りのK嬢をして「あの男です...
寺田寅彦 「初冬の日記から」
...その私が中学校の三年生か四年生の時であったからともかくも蓄音機が発明されてから十六七年後の話である...
寺田寅彦 「蓄音機」
...空気の抵抗その他をなくすればほぼ一秒間九・八メートルの加速度をもって落つる事は中等教育を受けた者はともかくも一度物理学教科書に教えられる...
寺田寅彦 「知と疑い」
...しかしともかくも芸術家のうちで自然そのものを直接に見て何物かを見出そうという人があれば...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...しかし、ともかくも、学校で教わったことの少なくも何十プロセントは綺麗に忘れてしまっていて、例えば自分等の子供に質問されて即座に明答を与えることが出来ない程度にまで意識の圏外に排泄してしまっているのは事実であるらしい...
寺田寅彦 「鉛をかじる虫」
...ともかくも夜の明けぬうちに何とかせねば――幸い...
中里介山 「大菩薩峠」
...ともかくも岩倉と匹敵(ひってき)する男であった...
中里介山 「大菩薩峠」
...ともかくも、無意味きわまった閑居を、少しでも維持しておられるのだから、主膳としては、どうしてもあの女を放しきれないでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...今までも、思いがけない人のごたごたがありましたけれど、ともかくも、おたがいに無事で今日まで参りました、この上いい気になって逗留していると、ためにならないことが起るような気がしてなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...こうして病人がともかくも働けるようになり...
中里介山 「大菩薩峠」
...第三にはともかくも働こうと変化しちまった...
夏目漱石 「坑夫」
...動かずにいればともかくも...
夏目漱石 「こころ」
...釣竿を抱いたまま死んでいるのです」「ともかくも行って見よう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ともかくももつと切実に物を考へなければすまなかつたことは...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...ともかくも判断は必ずして居たのである...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...そして、容易ならない旅のしかたをしつつ、ともかくも、彼女の姿を甲府の柳町に見るようになったのは、それからだいぶ日数を費やした後(のち)のこと...
吉川英治 「江戸三国志」
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