...次に一晩とまる所を考えねばならぬ...
石川欣一 「山を思う」
...そうでもあろう、春木少年が踏みつけていったすぐあとのことだから、気をつけて探せば、すぐ目にとまる...
海野十三 「少年探偵長」
...金(きん)の出る山ひとつ持つてゐる、とまるで、子供みたいな、とんでもない嘘を言ひ出しましてな、男は、つらいものですね、ながねん連れ添うて来た婆にまで、何かと苦しく見栄張らなければいけないのですからね、わたくしたちに、それはくはしく細々とその金の山のこと真顔になつて教へるのです...
太宰治 「火の鳥」
...ひとまるさまへ、まゐる...
太宰治 「盲人独笑」
...眼にとまる者もなかった...
田中貢太郎 「切支丹転び」
...・ころころころげてまんまるい虫のたすかつた・とまるより鳴き...
種田山頭火 「行乞記」
...リャボーヴィチは名残りの一瞥をメステーチキ村へ送ったが、するとまるで、とても馴染みの深い親しい人に別れでもするような、ひどく遣瀬(やるせ)ない気持になってしまった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...全部まとまるものならまとめたかったし...
豊島与志雄 「絶縁体」
...××さんと話してるあいだにときどきじっと私のところに瞳がとまることがあった...
中勘助 「妹の死」
...いつまで祝ってもいいさ」「たった一度しかないんだから祝わないでもいいくらいだ」「僕とまるで反対だね...
夏目漱石 「野分」
...舞台で何が起っていようとまるで頓着(とんじゃく)しないらしかった...
夏目漱石 「明暗」
...弟はクラムの眼にとまるまで...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...ジョウは心臓がとまると思うくらい...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...ぴたっとまるでしずかな湖のように静まってやった...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...「思いとまるから放してくれ」「御容赦を願います」と靱負が泣きながら云い...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...清い浜べとまるい丘...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...まとまるな)という直感を信じて...
吉川英治 「新書太閤記」
...大見得(おおみえ)とまる裸(はだか)との...
吉川英治 「新書太閤記」
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