...(とてもとても気に入ったお金いれよ...
太宰治 「俗天使」
...「こんなにもいっぱい……まだまだいっぱいにうずまって……とてもいちどにもてるものではございません」泥だらけの手にかかえこんできたものは...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...殿様とても安き心地はおありなさるまい...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...とても、とても陽気であった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...ただこの大雪に能登守の身分として馬駕籠の助けを仮(か)らず、笠と合羽と草鞋(わらじ)で出かけることが、勇ましいと言えば勇ましい、気軽といえば気軽、また例の好奇(ものずき)かと笑えば笑うのでありましたが、それとても、すぐに三人の後に附添うた一人のお伴(とも)の有様を見れば、ははあなるほどと納得(なっとく)ができるのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...とてもむづかしくて牝牛(めうし)と小鳥(ことり)はちつとも覺(おぼ)えられませんでした...
新美南吉 「お母さん達」
...知った人の名前なんかが呼ばれるととてもおかしくて堪(たま)らない...
林芙美子 「新版 放浪記」
...彼はとても隙のない服装をして...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...何時間か前まではボンド通りの店員でした」「とても不思議な話のようですね...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...相続人にとってはとても幸運だし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...危なかしいあしどりであつたが私はとても凝つとしては居られなくなつて...
牧野信一 「「学生警鐘」と風」
...兄貴の奴がとても頑張つてゐて始末に終へない...
牧野信一 「スプリングコート」
...つまり花は蜜の御馳走で虫を誘惑しその花に取ってとても大事な事をして貰っているのは...
牧野富太郎 「植物記」
...しかし生理的に煩悶するとても...
正岡子規 「病牀六尺」
...とてもこわい晩だったから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...とても今出来の品ではなかった...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...「スクリーン要らず」の「映写機要らず」の「フィルム要らず」の……これを要するに「何も彼(か)も要らずの映画」と云っても差支ないという……とても独逸(ドイツ)製の無字幕映画なぞいう時代遅れな代物(しろもの)が追付く話ではない...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...いまとても」「御卑怯である...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索