...木村の心の奥には何かいい出してみたいくせに、なんとなく腹の中が見すかされそうで、いい出しかねている物があるらしかったが、途切れがちながら話が小半時(こはんとき)も進んだ時、とてつもなく、「事務長は、なんですか、夜になってまであなたの部屋(へや)に話しに来る事があるんですか」とさりげなく尋ねようとするらしかったが、その語尾はわれにもなく震えていた...
有島武郎 「或る女」
...とてつもなく大きい古琴塚のうしろに移され...
心猿 「九月朔日」
...とてつもなく大きな地主がある...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...とてつもなく絶望しちまって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...こいつあとてつもなく奇妙な伝言(ことづて)だなあ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...お前(めえ)はとてつもなく面白くもねえことになるだろうぜ...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...とてつもなく大きなものだ...
豊島与志雄 「失われた半身」
...とてつもなく大きく高く膨れ上り...
中島敦 「環礁」
...ポポ父子(おやこ)がとてつもなく奇妙な吠声(ほえごえ)を立てて...
中島敦 「光と風と夢」
...とてつもなくだらしのない不道徳な野性が...
林芙美子 「新版 放浪記」
...何かとてつもなく異常なことが起きているとしか思えず...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...次の霧はとてつもなく深くなるはず...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...思考のすじ途(みち)がとてつもなく距(へだた)っていた...
本庄陸男 「石狩川」
...とてつもなく遠い原野の彼方から...
本庄陸男 「石狩川」
...とてつもなく大きな声を出したがるものだ...
牧野信一 「蝉」
...私の前に大きなとてつもなく大きなお皿が出ましたので...
三浦環 「お蝶夫人」
...とてつもなくでかい卵をうんでよ...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...とてつもなく背が高い竹に似た胴体をそそり立たせていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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