...咄嗟(とっさ)にヒョイと隠れてしまったが...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...とっさのうちに芝居の作用という珍奇な言葉を案出して叫んだのではないかと思われる...
太宰治 「パンドラの匣」
...私は咄嗟(とっさ)に凡(すべ)てを諒解した...
中島敦 「虎狩」
...「君はたしかおっかさんがいたね」「ええ」「おとっさんは」「死にました」「ぼくの母は憲法発布の翌年に死んだ」一二演芸会は比較的寒い時に開かれた...
夏目漱石 「三四郎」
...ただそれが咄嗟(とっさ)の間に...
夏目漱石 「それから」
...聴衆はとっさの際にことごとく死んでしまう...
夏目漱石 「野分」
...お延は既定のプログラムをとっさの間に変更した...
夏目漱石 「明暗」
...是は婦人が突嗟(とっさ)の場合に仮に働けるなりを作るためにするので...
柳田国男 「木綿以前の事」
...咄嗟(とっさ)に信二は目をそらせた...
山川方夫 「その一年」
...抛(ほう)るように渡した咄嗟(とっさ)だった...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...よも姿は見せまいが、以後近づけるな」「えっ、あの忠義者を、御勘当とはまた、いかなるわけで」「言語道断(ごんごどうだん)」とはいってみせたが、高氏には、それ以上の嘘が、とっさには出ず、「いや、いまはいうまい、やがて分る...
吉川英治 「私本太平記」
...時も時、源家重代の白旗が授かるなどは」「それこそは」と師直が、とっさに、ことばをさしはさんだ...
吉川英治 「私本太平記」
...そのとっさ、歩々(ほほ)のあいだに、帝は、廉子の横顔をチラと見て言った...
吉川英治 「私本太平記」
...「……?」呼ばれたと知ったときは、もう後ろの男を見ていたし、おそろしく迅い男の足も、とっさに、彼の用心をかためさせていた...
吉川英治 「私本太平記」
...ただ者ではない」ととっさにおもった蔦之助は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...突嗟(とっさ)、武松でさえも変に眩(まばゆ)いここちがした...
吉川英治 「新・水滸伝」
...咄嗟(とっさ)には...
吉川英治 「平の将門」
...次の突嗟(とっさ)に...
吉川英治 「夏虫行燈」
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