...」彼は咄嗟(とっさ)に腕を伸ばすと...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...このとっさの激しい威脅に...
有島武郎 「或る女」
...咄嗟(とっさ)の間に双生児と共に外へ出て...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...とっさのうちに、ぴたりと適切な言葉を選ぶ...
太宰治 「正義と微笑」
...」とっさのうちに了解した...
太宰治 「惜別」
...咄嗟(とっさ)に主人の殺されたのを見...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...わたしは咄嗟(とっさ)に見分けがついた...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...――私があとで聞いたところによれば、この如意拝受のことを千枝子は知らなかったが、とっさに、ごく自然にやってのけたそうである...
豊島与志雄 「非情の愛」
...けれどもとっさの場合何という返事も出し得なかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...綾吉が」咄嗟(とっさ)に表戸を蹴破って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...咄嗟(とっさ)の間に平次の注意をひきます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...とっさの場合ではじめはよく判りませんでした」「そうですか...
浜尾四郎 「彼は誰を殺したか」
...お腹(なか)がすいたもんで、うどんでも食べようかと思うて……」町角に、夜泣きうどんの提灯が見えるのに気づいて、マンは、とっさに、そんな出まかせをいった...
火野葦平 「花と龍」
...初日だけに具合が恐くて翌日は早朝に席亭のところへ飛んでいき、面の皮を千枚張りにしてあやまるつもりで恐る恐る頭へ手をやって、「ヘッヘヘヘヘ」まずこうやったら、言わせるも果てず席亭がグイと側らの手文庫を引き寄せて、「なんぼお入用です鶴左衛門はん」……つまりあまりにも寄席学に通じつくしたこの席亭は、「ヘッヘヘヘヘ」と鶴左衛門が言ったとたん、かねがね連中の高座から聞かされていた、「煙草の火」のあの番頭のお立て替えの場面を直ちに連想し、とっさの場合に、極めて自然にこう答えられた...
正岡容 「寄席」
...とっさに答えていた...
山川方夫 「演技の果て」
...突嗟(とっさ)だったが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...剣術のお師匠でもあると聞けば」とっさ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...が――咄嗟(とっさ)に立とうとした体は裾(すそ)の重みと...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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