...そこが最も尊い処(ところ)で...
伊藤左千夫 「歌の潤い」
...此の庭の十倍もの広さのところに一ぱいになるのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...彼は谷川の水のところに下りて行つた...
立原道造 「夜に就て」
...ところが今、目の前にいる年よりは目や耳をふたした猿の手をはぎとるようなことをいう...
壺井栄 「二十四の瞳」
...ちっとこんなものでもほどいておくれ...
徳田秋声 「足迹」
...一寸見れば、暗褐色のうねうねとした一列だったが、それが、劒をかずぎ背嚢を荷った兵士の縦列で、ところどころに、隊側についてる将校の剣が、きらりきらりと光っていた...
豊島与志雄 「丘の上」
...ところがおれは音楽をよく知らないんだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...放笑しそうなのをじっとこらえた顔付で――眼付で...
豊島与志雄 「童貞」
...それはサーヴィスをするよりも保存を心がけているところの「庫」でしかないのである...
中井正一 「歴史の流れの中の図書館」
...それで神妙に膝に手を置いて弾正の言うところを聞いていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...左の補助翼が少し離れたところに落ちていたので...
中谷宇吉郎 「「もく星」号の謎」
...ことに自分の性情とはまったく容(い)れないようなところがある...
夏目漱石 「三四郎」
...ちょうど部屋へ引きあげて来たところ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...到るところ、話に聞いただけでも、ぞつとするやうな難所ばかりを通つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...非合法の手段や暴力によらないところの...
三好十郎 「恐怖の季節」
...そこんとこだけがね...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...従弟妹(いとこ)にあたる娘をおどかしてついに真相を聞き出したというのである...
吉川英治 「上杉謙信」
...船着場んとこん土藏が二三軒ぶつ倒れた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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