...そうなるとお金はひとりでのようにジャンのふところを目がけて集まって来ました...
有島武郎 「かたわ者」
...一処(ひとところ)浦の波が月に霞んだようであった...
泉鏡花 「浮舟」
...いいはなつところを聞いていると...
海野十三 「爆薬の花籠」
...ところがね、うちにくいしん坊の子供がいてね、ひとりで柿の木にのぼって、食いほうだいをして死んだのさ...
壺井栄 「柿の木のある家」
...それと大いに異なるところはこれらの材料から組立てる一種の「思考の実験(ゲダンケンエキスペリメント)」である...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...」こういう二人は、如何にも近代的であり、一寸見たところ、如何にも尖端的である...
豊島与志雄 「意欲の窒息」
...3社会的集団的関連体の一要素としての自己の意識はギュヨーが正当にもソリダリテとよんだところの感情である...
中井正一 「物理的集団的性格」
...こういう独逸精神に負うところが多いのであろうと...
中谷宇吉郎 「日本のこころ」
...床(とこ)の上で草鞋(わらじ)を穿(は)いて...
夏目漱石 「夢十夜」
...其夜(そのよ)は床(とこ)に入(い)りしかども...
樋口一葉 「われから」
...ところが、リチャーズの考えでは、詩人の言うことは科学者の言うような真理のことじゃない...
深瀬基寛 「悦しき知識」
...その点はまったく同属中他品のおよぶところではない...
牧野富太郎 「カキツバタ一家言」
...うちあけて云うとこんな早急にお招きしたのは...
山本周五郎 「雨あがる」
...きっとここへ帰って来てね...
山本周五郎 「柳橋物語」
...……雪洞(ぼんぼり)型の電燈の笠にボヤケた血の指紋をコスリ付けられたところといい...
夢野久作 「一足お先に」
...望むところの敵」と...
吉川英治 「三国志」
...どなたも、いたくお疲れのていゆえ、安全なところで、しばしお水などさしあげておりまする」「……ううむ、そうか」「そのあいだ、寸刻たりとも、わが君におかれては、御痛念にちがいない、先へお触れ申しあげい――と、主人藤吉郎のいいつけによって、いそいで駈け参りました」「そうか...
吉川英治 「新書太閤記」
...ご返上申すところへご返上申しあげるまででございましょう」と...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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