...とげとげしい櫨(はじ)の梢が...
芥川龍之介 「芋粥」
...この枝のとげとげしい木瓜の樹を見つめていたことであろう...
芥川龍之介 「点鬼簿」
...そのとげとげしい思想が感興を壊(こわ)してしまう...
高浜虚子 「俳句への道」
...とげとげしい口調で...
太宰治 「富嶽百景」
...たまたまその都を訪れる客に何となくとげとげしい感じを与えるものである...
辰野隆 「パリの散策」
...灰色の瞳は驚くほど鋭くとげとげしい...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「同一事件」
...肌にとげとげしい余寒の風が吹いていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...余寒の風のまだ肌にとげとげしいころ...
徳田秋声 「縮図」
...とげとげしい余寒の風に戦(おのの)くような日が...
徳田秋声 「爛」
...あのとげとげしい緑の手を取って...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...その眼からはとげとげしいもの...
原民喜 「忘れがたみ」
...とげとげしい言葉が交わされたあの日...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...その微笑(びしょう)にはどことなくとげとげしいざんこくな様子が見えたが...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...とげとげしい言葉になって...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...もうとげとげしい毛を竪ててふくれるな...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...お琴がとげとげしい声で呼び起こした...
山本周五郎 「季節のない街」
...日にやけた髭(ひげ)の濃い顔にとげとげしい眼をしていた...
山本周五郎 「柳橋物語」
...バックの北国のとげとげしい環境にあつて生き抜くことに適しているしるしとなつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
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