...ときめく波のやうに おびえる死人の薔薇をあらはにする...
大手拓次 「藍色の蟇」
...春の夜になって心のときめくを覚えるにつれてもこの冬中耳について離れなかった淋しい鉢たたきを思い出すところにこの作者の地味な心持が伺われるのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...胸のときめく娘もいた...
太宰治 「ロマネスク」
...故知らぬよろこびに胸がときめくのだった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...人のわびしく老ゆる時こゝろときめく口づけに若きいのちを吸はしむるなれは盡きせぬとよみきか...
土井晩翠 「天地有情」
...心は希望の愛に満ちてなおときめくことあり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ああこのわかやげる思ひこそは春日にとける雪のやうだやさしく芽ぐみしぜんに感ずるぬくみのやうだたのしくうれしくこころときめく性の躍動...
萩原朔太郎 「青猫」
...心のときめくようなものでも見せて貰いたいねえ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...今をときめく威勢のいい億万長者のようではなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...実業界にときめく馬越恭平が芝桜川の邸宅では...
正岡容 「圓朝花火」
...そうして静かな中にじいっと一つ物を見つめて居る事は今になってさえ止まない私の気持の良(い)い胸のときめく様な気のする事である...
宮本百合子 「M子」
...ときめく心に装いを凝らしていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私の心は珍しいことにときめく」ひたひたと寄り添ってこんな戯れを源氏は言うのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...使いを受けた中将は心のときめくのを覚えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一種の胸のときめくような感じを...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...胸の血の奇(あや)しくもときめくよ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...自分は心のときめくのを覚えた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...ときめく胸の中で...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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