...だから今日は谷村博士(たにむらはかせ)に来て貰うと云っているんじゃないか?」賢造はとうとう苦(にが)い顔をして...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...それじゃ存分に言ってやろうと私もとうとうほんとうに腰をすえてかかるようにされていた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...とうとう利をもっておびき出してやった...
有島武郎 「ドモ又の死」
...とうとうじぶんの寝室(しんしつ)から追いだされてしまった...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...とうとうそこに気がついてしまったか」「なんだ...
海野十三 「海底都市」
...とうとう、第八潜水艦は、本隊に帰りついたのです...
海野十三 「太平洋雷撃戦隊」
...とうとう十八円なにがしまで値切り落としてしまったのだと...
橘外男 「蒲団」
...令弟から安達君は到頭(とうとう)先度の傷の為に亡くなった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...とうとう一人(ひとり)で...
グリム 中島孤島訳 「杜松の樹」
...「この箱を一日私に借しては頂けませんか」とうとう弱音を吐いた平次...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...武田博士と清少年が、ひろい野原でフーラー博士に追いかけられ、とうとう清君は、石につまづいて、よろめくところを、博士のピストルで射ちたおされたのだ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...この頃伯林(ベルリン)の灌仏会(かんぶつえ)に滔々(とうとう)として独逸(ドイツ)語で演説した文学士なんかにくらべると倫敦の日本人はよほど不景気と見える...
正岡子規 「墨汁一滴」
...」といいながらとうとう焦(こ)げて死んでしまいました...
宮沢賢治 「蜘蛛となめくじと狸」
...また陸奥国(むつのくに)八戸(はちのへ)の城主南部(なんぶ)遠江守(とうとうみのかみ)信順(のぶゆき)と越前国鯖江(さばえ)の城主間部(まなべ)下総守詮勝(あきかつ)とから五人扶持ずつの俸を受けていた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...とうとう遣り切れなくなって...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...あの、彦太のやつ、とうとう、出て来てしまったのか」彦太は、店の若者について、もう襖(ふすま)の内に立っていた...
吉川英治 「脚」
...とうとう川波に夢を揺られながら...
吉川英治 「治郎吉格子」
...とうとうと飛沫(ひまつ)を散らしている上に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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