...葉子の倉地に対する溺愛(できあい)は葉子をしてほとんど自然に近い容易さをもってそれをさせるに充分だった...
有島武郎 「或る女」
...しかし葉子に対しては倉地は前にもまさって溺愛(できあい)の度を加え...
有島武郎 「或る女」
...園に対しては舐(な)めるような溺愛(できあい)を示すのに引きかえて...
有島武郎 「星座」
...伯爵夫人の底知れぬ贅沢さが夫人を溺愛(できあい)していた夫伯爵を破産に導いて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...この女優もまた奥様と同種類の犬を非常に溺愛(できあい)している...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...私ハ昔ニ倍加スル情熱ヲモッテ妻ヲ溺愛(できあい)スルガデキル...
谷崎潤一郎 「鍵」
...それほど溺愛(できあい)していた酒を...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...彼女の身のうえの思い設けぬ不幸でさえもあると思わるるほど溺愛(できあい)している恋慕の底に...
徳田秋声 「仮装人物」
...総兵衛はこの美しいお道の方を溺愛(できあい)して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...主人金兵衞の溺愛(できあい)振りが思ひやられます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
... いつも ディナーに でてくるのは できあいのもの...
ベアトリクス・ポッター Beatrix Potter おおくぼゆう やく 「わるねずふたりぐみのはなし」
...家族崩壊元凶の放蕩(ほうとう)息子を溺愛(できあい)する母親のように...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...溺愛(できあい)する一人娘のことでは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...父帝が溺愛(できあい)しておいでになることなどを始終聞かされていたのがこの恋の萌芽(きざし)になったのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それに長女でしょ」祖父母が彼女を溺愛(できあい)のあまり...
山本周五郎 「季節のない街」
...まるで人が違ったように溺愛(できあい)した...
山本周五郎 「新潮記」
...妻は殆んど溺愛(できあい)していた...
山本周五郎 「竹柏記」
...逃げた女の出来合(できあい)文句よ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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