...てんでに懐中電灯をつけて...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...そこで、相談のうえ、くらの中へはいってみることにして、ひとりの刑事が、アパートの二階にかけもどり、鉄ごうしを上にあげるボタンを押し、課長と、ふたりの係長とが、用心のため、てんでに、ピストルをかまえて、ひらいた扉の中へ、はいっていきました...
江戸川乱歩 「宇宙怪人」
...豚の肉はてんで噛めないのである...
太宰治 「禁酒の心」
...てんで駄目だけれども...
太宰治 「鉄面皮」
...堀木が聞き手の思惑などをてんで無視して...
太宰治 「人間失格」
...てんでにそれを判断するより他為方がない...
田山録弥 「大阪で」
...平田はてんで取り合わなかった...
豊島与志雄 「山上湖」
...てんで解りっこないのだ...
中島敦 「光と風と夢」
...そうっと売りつけようてんで...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...てんでの銚子から...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...てんでに勝手なことを喋り合つてゐた...
原民喜 「小さな村」
...このひとはあたしのことなんかてんでかんがえていなかったんだ...
久生十蘭 「だいこん」
...威(おど)かしでもしたら立ちのくだろうってんで瘠(や)せた小僧に幽霊を一役やらせたところが...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...みんなはてんでに...
宮沢賢治 「狼森と笊森、盗森」
...「あいつの云ふことはてんであてにならん...
宮沢賢治 「狼森と笊森、盗森」
...かれらはそれを纖維になるまで噛みしめた後、てんでに寢轉び、間もなく再びかれらが先刻ゐた叢に、それぞれに何の屈託遠慮もなく、お互に、うん、とか、行かうよとか言つてまた這入つて行つた...
室生犀星 「めたん子傳」
...喝ッてんでやす...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...水の事を「ワラ」ってんで……ワラワセやがるてのは...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
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