...てんで俗世間のことには無頓着だからな...
有島武郎 「親子」
...熊さんにはてんで見当がつきませんでした...
竹久夢二 「日輪草」
...他の世界の事なんかてんで問題にしてなかつたら...
太宰治 「お伽草紙」
...てんで何も気がついていないのだから驚く...
太宰治 「正義と微笑」
...てんで自分の体は来ないんですもの...
近松秋江 「霜凍る宵」
...てんでに門の粘土をくづしとり...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...たいそういいってんです」といった...
中勘助 「島守」
...てんでおぼえがなかったのです...
新美南吉 「和太郎さんと牛」
...――日比魚(ひびうお)と三字でひらめと読むか読まないかてんで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...てんで目に入らないように...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...てんで耳もかさず...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...てんで花のいうことを信用していなかったのだ...
久生十蘭 「魔都」
...しかし彼等のことなどてんで眼中にないチチコフは...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...てんで加藤は村瀬の悲しみを案ずるどころではなかつた...
牧野信一 「女に臆病な男」
...てんで身を入れて聞きもしなかつたが...
牧野信一 「黄昏の堤」
...でもてんでそんなこといまの小圓太の耳には入らなかったのだった...
正岡容 「小説 圓朝」
...その春から夏へかけて亜米利加(アメリカ)の聖路易(セントルイス)てえ処で世界一の博覧会がオッ初(ぱじ)まるてんで...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...私は時々来る冷たい顔をした医者にこの話を熱心にするのですが彼等はてんで聞いてもくれないのです...
蘭郁二郎 「歪んだ夢」
便利!手書き漢字入力検索