...從頭(てんで)そんな氣も起つて來ない...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...もうずっと以前(まえ)から法廷で博奕をやってたってんですよ...
大阪圭吉 「あやつり裁判」
...桃太郎はてんで頓着しなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...てんで中村屋など眼中にないという風で...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...みんなてんでに見当がつかなくなって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...現在のお母さまをてんでばかにしてらっしゃる...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...我儕(われら)の行衛は何処(どこ)に落ちつくのであろう? 余等は各自(てんで)に斯く案じた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...てんでその必要を認めなかったのである...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...こんな老いぼれの死にぞこないに腹を立てんでくれよ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...てんで俺の家(うち)だと思いたくないんだからね...
夏目漱石 「琴のそら音」
...てんでクスリとも来なかったセリフだのに...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...てんでにお捻りをチャブ台の上へ並べてくれた...
正岡容 「寄席」
...眼ばかり光る鼻垂らしはてんでに棒切れを持っていた...
水上滝太郎 「山の手の子」
...てんでにすきな方へ向いて...
宮沢賢治 「狼森と笊森、盗森」
...てんでに勝手なことを考へはじめました...
宮沢賢治 「気のいい火山弾」
...てんで見えやしねえ」と萩野は...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...という確信がてんでなかった...
山川方夫 「お守り」
...てんで受けつけない始末であった...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索