...世の天狗沙汰(てんぐざた)も...
井上円了 「おばけの正体」
...誰も私の申すことなど信じてくれずてんで相手にもならないのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...ボクにも持てん」一郎はあっさりそう言うと四股を踏むようにして山路を登って行く...
田中英光 「箱根の山」
...わたしはちょっといたいたしい気イしましてんけど...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...とうとう二人で夜が明けるまで泣き通してしまいましてん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...段々大きな利根川の会湊点(くわいそうてん)へと近づいて行つた...
田山花袋 「朝」
...長鎗を揮ふ堅腕倦み果てん...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...腕を伸ばしてにこにこ絣(かすり)の負ぶい絆纏(ばんてん)の襟(えり)を披(はだ)けて...
徳田秋声 「縮図」
...之を知る者は只天道様(てんとうさま)ばかりだ...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...唐(から)天竺(てんじく)へ出ようと...
中里介山 「大菩薩峠」
...白(しろ)い鷄(にはとり)は掛梯子(かけばしご)の代(かはり)に掛(か)けてある荒繩(あらなは)でぐる/\捲(まき)にした竹(たけ)の幹(みき)へ各自(てんで)に爪(つめ)を引(ひ)つ掛(か)けて兩方(りやうはう)の羽(はね)を擴(ひろ)げて身體(からだ)の平均(へいきん)を保(たも)ちながら慌(あわ)てたやうに塒(とや)へあがつた...
長塚節 「土」
...が、肉自体、元金を食ってはいけない、ってんだ...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...自分でも気のつかねえうちに死んじまったろうてんです...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...てんでんに好い加減な空ごとをつくつて...
牧野信一 「小川の流れ」
...華陽は典薬頭(てんやくのかみ)半井景雲(なからゐけいうん)の門人で...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...あなた方の夏の衣服がすってんてんになって...
柳田国男 「木綿以前の事」
...「本場物のウィスキーで一本幾らとかってえ代物だってんだ...
山本周五郎 「季節のない街」
...それにしても今夜はクロはどうしているだろう……天狗(てんぐ)の腰掛松(こしかけまつ)につないできたんだけれど...
吉川英治 「神州天馬侠」
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