...その時てっきり南方行きの要員だと思った...
梅崎春生 「狂い凧」
...商人はてっきり身投げ女だと思った...
田中貢太郎 「狢」
...……てっきりそりゃあ何か精神病だぜ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...ふだんの獻立てにてっきり附け加えたものに相違ないと睨まれるなかなか凝った料理が...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...通俗に考えれば、これは、てっきり、柳橋の遊船宿に駒井甚三郎を訪ねて出かけたものに相違ない――お角ほどの女が、その時分に息をはずませて柳橋を渡り渡りした時は、がんりきの百蔵をひとかたならず嫉(や)かせたものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...てっきり、これは百万石の加賀守のお供先が、何かの行違いで、わが道庵先生をつかまえて、暴圧を加えているのだな、とこう感づきました...
中里介山 「大菩薩峠」
...てっきり下手人をお舟と思い込んだ――それに相違あるまい」「その通りですよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...てっきり焼け死んだか...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...てっきりお前がやったんだとばかり思って...
久生十蘭 「魔都」
...なんの便りもないし、若松を出るときゃ、大層、病気で弱っとったけん、可哀そうに、てっきり、死んだもんと定めとりました...
火野葦平 「花と龍」
...して見ると彼はてっきり詐欺師に違いない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...てっきり味方が引いて来てその辺まで追込まれたなと思っていたが...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...私はてっきりこれでいっちまうもんだと思いましたよ」佐八がふっと眼をあいた...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...てっきり、千浪の死を慕って行った...
吉川英治 「剣難女難」
...それじゃてっきり...
吉川英治 「神州天馬侠」
...初めは、てっきり、成田の郎党と見て追いかけてきた介は、いよいよ、狼狽した...
吉川英治 「親鸞」
...てっきりこの舟にいるものと思い込んできた面々は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...てっきりこいつだと思いこんだらもう一途(いちず)に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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