...梅雨期(つゆどき)のならい...
泉鏡花 「縁結び」
...その中で勝利を得たのが椎茸畑(しいたけばたけ)の番人政十郎(まさじゅうろう)の娘お露(つゆ)であった...
江見水蔭 「丹那山の怪」
...つゆくさが咲いてゐた...
小穴隆一 「二つの繪」
...向(むか)ふのお山(やま)へ花摘(はなつ)みに露草(つゆくさ)つら/\月見草(つきみぐさ)...
竹久夢二 「桜さく島」
...それはお露(つゆ)と云う女に関係した浪人の萩原(はぎわら)新三郎の名が...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...露芝(つゆしば)のんは」「どうやろか...
谷崎潤一郎 「細雪」
...梅雨(つゆ)のころの田舎(いなか)は悒欝(うっとう)しくって...
近松秋江 「狂乱」
...最早梅雨(つゆ)に入って...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...もし私が多感性な啄木の若さであったなら「ふるさとの秋はなつかしこの町の店に並べる柿見つつゆく」と歌うかもわからないが...
中島哀浪 「かき・みかん・かに」
......
野口雨情 「野口雨情民謡叢書 第一篇」
...ああ秋も暮れゆくこのままに故郷にて朽つる我にてはよもあらじ草の根を噛みつつゆくものどの渇きをこらへんためぞ畠より疲れて歸り停車場の裏手なる便所のほとりにたたずめり日はシグナルにうす赤く今日の晝餉に何をたうべむ(故郷前橋にて)...
萩原朔太郎 「晩秋哀語」
...つゆは、ここが東京のどの邊にあたるのかもわからないので困つてしまつた...
林芙美子 「玄關の手帖」
...源(もと)は山路の苔のつゆ...
樋口一葉 「花ごもり」
...茎葉より一種不快の臭を放つゆえにその畑に近づくと嫌やなにおいに襲われる...
牧野富太郎 「植物記」
...四時間置きますとお砂糖が溶けるに随って桃の液(つゆ)を呼び出して液が沢山出来ます...
村井弦斎 「食道楽」
...裾野(すその)の露(つゆ)をはらっていく...
吉川英治 「神州天馬侠」
...つねならばもう梅雨雲(つゆぐも)の五月闇(さつきやみ)といわれる頃を...
吉川英治 「新書太閤記」
...苫蔭にひそみつつ見る雨の日の浪逆(なさか)の浦はかき煙らへり雨けぶる浦をはるけみひとつゆくこれの小舟に寄る浪聞ゆ平常爲事をしなれてゐる室内の大きなデスクが時々いやになつて...
若山牧水 「樹木とその葉」
便利!手書き漢字入力検索