...一坪花店(ひとつぼはなてん)というのはどうでしょう」「なに...
海野十三 「一坪館」
...「つぼ半」へ遊びに上ったんだそうですが...
大阪圭吉 「あやつり裁判」
...坪(つぼ)十五銭の地代が二年近くも滞(とどこお)つて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...暫く此の世に仮形(けぎょう)し給うた佛菩薩(ぶつぼさつ)ではないであろうか...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...部屋が廣い上に燈明が一つぼんやり燈(とも)っているだけで...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...高等小学校の理科の時間にTK先生という先生が坩堝(るつぼ)の底に入れた塩酸カリの粉に赤燐(せきりん)をちょっぴり振りかけたのを鞭(むち)の先でちょっとつつくとぱっと発火するという実験をやって見せてくれたことを思い出す...
寺田寅彦 「追憶の冬夜」
...その辺にはかなり手広な空家がぼつぼつ目に着いたが...
徳田秋声 「黴」
...」「だれに?」とメルキオルは質樸(しつぼく)に尋ねた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...淨瑠璃(じやうるり)の壺坂靈驗記(つぼさかれいげんき)の澤市(さはいち)の例でも證明されることです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...前列にならんでいたジャヴァの土壺(つちつぼ)がすこしばかりうしろへひきさげられ...
久生十蘭 「キャラコさん」
...その頃はまだ十二の蕾(つぼみ)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...滝壺(たきつぼ)に落ちると...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...万葉の歌に山ぶきの咲きたる野辺(のべ)のつぼすみれこの春の雨にさかりなりけり茅花(つばな)抜く浅茅(あさぢ)が原のつぼすみれいまさかりなり吾(あ)が恋(おも)ふらくはがある...
牧野富太郎 「植物知識」
...式用の小道具を精巧をきわめて製作させた中でも、特に香合の箱の形、壺(つぼ)、火入れの作り方に源氏は意匠を凝(こ)らさせていたが、その壺へ諸所でできた中のすぐれた薫香を、試みた上で入れようと思っているのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...仕切り塀(べい)をまわした坪庭(つぼにわ)には...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...その間に飛石のようにぼつぼつと地方的な逸話だとか...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...ただ中庭の坪(つぼ)の女竹(めだけ)が...
吉川英治 「宮本武蔵」
...これから、ぼつぼつ、もう以前からのことを話してみるよ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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