...つつましく声をかけたじゃありませんか...
芥川龍之介 「妖婆」
...つつましく肩を並べて腰かけた...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...つつましく暮して行く事ほど...
太宰治 「きりぎりす」
...この郵便屋さんと、あの少女とでは、きっと、つつましく、うまく行くだろうと思った...
太宰治 「新樹の言葉」
...「日本ぢや、あの人の作品など、いいはうなんでせう?」と青森の病院のHさんは、つつましく、取りなし顔に言ふ...
太宰治 「津軽」
...・風の枯葦のおちつかうともしない晴れて風ふく草に火をはなつつつましく住めば小鳥のきてあそぶ三月十三日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...昨日も今日もたゞつつましく...
種田山頭火 「其中日記」
...――何だか私も山羊のような!(十一月二十日)(十一月十九日も)つつましくも山畑三椏(ミツマタ)咲きそろひ岩が大きな岩がいちめんの蔦紅葉なんとまつかにもみづりて何の木銀杏ちるちる山羊はかなしげに水はみな瀧となり秋ふかしほんに小春のあたたかいてふてふ雑木紅葉を掃きよせて焚く野宿つめたう覚めてまぶしくも山は雑木紅葉十一月二十一日早起...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...」と屑屋(くずや)はつつましく答えた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...馬ちゃん」幸子はつつましく立ち上りました...
野村胡堂 「九つの鍵」
...つつましく笑っても...
野村胡堂 「胡堂百話」
...つつましくは暮らしてきたが...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ですけれどまだわたくしは未熟者でございますから」つつましく眼は伏せたけれど...
山本周五郎 「日本婦道記」
...つつましく優しきなさけ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...前髪姿もつつましく...
吉川英治 「大岡越前」
...堅気の人に落籍(ひ)かされてつい戦争中の頃までは阿佐ヶ谷へんに老後の世帯つつましく暮らしていたそうである...
吉川英治 「紅梅の客」
...つつましく、数珠(ずず)を爪(つま)ぐっていた禅勝が、「なかなかおゆかしい」とつぶやいて、「蓮生どのは、あのように謙虚には仰せられるが、わたくしが、法然上人の教義というものを初めて存じ上げたのは、まったく、蓮生どののお手引でした...
吉川英治 「親鸞」
...尼さんがたは、隅につつましく、ごもっともな、いぶかり顔をしている...
吉川英治 「随筆 新平家」
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