...階段がつきると、ぼんやりと明りのついた廊下が左右へ走っていたが、辻ヶ谷君はその左の方へ進んでいった...
海野十三 「海底都市」
...この芝生のつきるところには...
大杉栄 「獄中消息」
...あのつきることのない...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...人家がつきると、昔の城址(しろあと)でもあったかと思われるような土手と濠(ほり)とがあって、土手には笹(ささ)や草が一面に繁り、濠には汚ない錆(さ)びた水が樫(かし)や椎(しい)の大木(たいぼく)の影をおびて、さらに暗い寒い色をしていた...
田山花袋 「田舎教師」
...内三名は若くして死去)共に通學した頃の思ひ出話は何時つきるやら……心は昔の儘でも爭はれぬは年齡で...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...併しその観念的な影響力の方面から云うと決して単にその程度につきるものとは考えられなかった...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...単なる迅速さや週期性につきるのではない...
戸坂潤 「辞典」
...俵が燃えつきると...
豊島与志雄 「塩花」
...クリストフは燭台(しょくだい)の底に蝋燭の燃えつきるのを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...今の部室代の期限がつきるまで待とうと勧めた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...狭い廊下のつきるところ――三段の階段があって...
直木三十五 「南国太平記」
...まづ中央(ちゆうおう)の棚(たな)に竝(なら)べてある石器類(せつきるい)をだん/\見(み)て行(ゆ)きませう...
濱田青陵 「博物館」
...だが問題はそれだけでつきるのではない...
平林初之輔 「政治的價値と藝術的價値 マルクス主義文學理論の再吟味」
...山野の下司さは全くアイソがつきる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...如何に打合せしなくとも上野の棒を振る東宝オーケストラのひどさには愛憎(ママ)がつきる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...北野の寺本って奴にもつく/″\アイソがつきる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...かなり広い池をのこりなく泳ぎまわって盛の藻の花をつきるまで取った...
宮本百合子 「グースベリーの熟れる頃」
...根気がつきるなあ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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