...手で石の角をつかむたんびに冷たさが毛糸の手袋をとおしてしみてくる...
芥川龍之介 「槍が岳に登った記」
...何かどこかにあるように思ってつかむ事のできないものにあこがれます...
有島武郎 「或る女」
...落ち着いた我慢強い物の考え方をつかむ...
ジェイムズ・アレン James Allen 大久保ゆう訳 「朝に想い、夜に省みる」
...新しい機会をつかむことも必要であった...
海野十三 「宇宙戦隊」
...まるで眞相をつかむ事は出來なかつた...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...やにわに彼は傍らに在った豚の生肉をひっつかむと...
中村地平 「霧の蕃社」
...藁をもつかむというのは...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...たいていのつながりは失敗するけれど――だれがいつまでもフリーダなんかにかまっているだろうか?――ときどきは一つのつながりをしっかとつかむ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...まるで飢えた人間が食物をしっかとつかむように...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...ドーリトル隊の消息をつかむ下心もあって...
久生十蘭 「ノア」
...阿賀妻はその祝い餅をつかむや否や...
本庄陸男 「石狩川」
...自分は明瞭につかむ事が出來ないで...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...しかも素材を日常の中からつかむ(そんなに大きく)には...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...雲をつかむような夜光の短刀の捜索にそろそろ退屈をおぼえております...
吉川英治 「江戸三国志」
...――いかに彼が九州諸豪のこころをつかむことに気をつかっていたかがわかる...
吉川英治 「私本太平記」
...信長の草履(ぞうり)をつかむ小者にまで昇格した藤吉郎であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...そこからすぐ安心をつかむことはできそうもない」「では...
吉川英治 「親鸞」
...私はテーブルの上に投出された鍵をつかむと...
蘭郁二郎 「蝕眠譜」
便利!手書き漢字入力検索