...唯ちらちらする蘭引の滾(たぎ)る音につれて...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「錬金道士」
...さみだれに ちらちらするをんなのしろくにほふ足...
大手拓次 「藍色の蟇」
...梅雨晴れの日光が硝子窓からちらちらするのを見ると...
薄田泣菫 「茶話」
...このごろのやうな小雪のちらちらする寒さ続きには...
薄田泣菫 「独楽園」
...その燈のちらちらする晩は川獺の出る晩であるから...
田中貢太郎 「築地の川獺」
...その時背が緑青(ろくしょう)色をした腹の白い小さな蛇が神経の中にちらちらするとともに...
田中貢太郎 「文妖伝」
...眼(め)の前にちらちらするばかりで...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...」お銀はちらちらするような目容(めつき)をした...
徳田秋声 「黴」
...ちらちらする文字(もんじ)を...
夏目漱石 「こころ」
...中味は込入っていて眼がちらちらするだけだからせめて締括(しめくく)った総勘定(そうかんじょう)だけ知りたいと云うなら...
夏目漱石 「中味と形式」
...彼は暗い夜を欺(あざ)むいて眼先にちらちらする電灯の光を見廻して...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...眼がちらちらするのか逃げようともしない...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...塔橋の欄干(らんかん)のあたりには白き影がちらちらする...
夏目漱石 「倫敦塔」
...ペットのはかない眼のさきにちらちらするような氣がしてきた...
林芙美子 「美しい犬」
...ちらちらするばかり...
火野葦平 「花と龍」
...即ち作者は森の影を踏んでちらちらする葉隠れの月を右に見ながら...
正岡子規 「句合の月」
...そのちらちらする火が彼の眼をとらえたのであろう...
山本周五郎 「橋の下」
...ちらちらする始末だった...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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