...この尺度は同じく年を計る他の尺度と恐ろしくちぐはぐである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...少しばかりあったものも皆亡(な)くして行李を開けて見てもちぐはぐのものばかりで心淋しかった...
徳田秋声 「黴」
...「何もかもちぐはぐの物ばかりで...
徳田秋声 「黴」
...ちぐはぐの親父と...
徳田秋声 「縮図」
...それから変にちぐはぐな気持になって...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...彼は変にちぐはぐな気持で...
豊島与志雄 「反抗」
...訳の分らないちぐはぐなところが...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...どちらから見ても、ちぐはぐだらけ、矛盾だらけだ――こいつを納めた奴の常識のほどが疑われる...
中里介山 「大菩薩峠」
...ちぐはぐなところを見ると...
長谷川時雨 「東京に生れて」
...きんには現実に逢ってみるとちぐはぐな気がする...
林芙美子 「晩菊」
...もつとちぐはぐな插畫の入つてゐた「青猫」の初版が出た當時のこと...
堀辰雄 「「青猫」について」
...どれもこれもちぐはぐな小皿に西洋草花が無邪氣に描かれてあるのやを一々丁寧に眺めまはしてゐた...
堀辰雄 「恢復期」
...ちぐはぐにうずくまつてゐた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...この春ごろから狂言の立て方が時好と妙にちぐはぐになって...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...座敷はちぐはぐな心持でいつぱいになつてしまつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...いくらか曖昧ちぐはぐに言い現わしていさえすれば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...生活ぶりとちぐはぐなので...
山本周五郎 「めおと蝶」
...ともすれば話の返事もちぐはぐになりがちであつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??