...必(かならず)ちくちく刺す...
芥川龍之介 「虱」
...動かないように、椅子に螺釘留(ねじくぎどめ)にしてある、金属のの上に、ちくちくと閃く、青い焔が見えて、の縁の所から細い筋の烟が立ち升(のぼ)って、肉の焦げる、なんとも言えない、恐ろしい臭が、広間一ぱいにひろがるようである...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...胸先がちくちく痛むようなことがないでもなかったが...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...しなびかかった悪い花を三人のひとに手渡したことをちくちく後悔しだした...
太宰治 「葉」
...彼の虚榮心もちくちく痛みだして來た...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...雪に反射する太陽の光にちくちくと痛んだ...
豊島与志雄 「運命のままに」
...枕の下にある時計までがちくちく口をきく...
夏目漱石 「草枕」
...私の良心はそのたびにちくちく刺されるように痛みました...
夏目漱石 「こころ」
...友を非常な神経質な針のさきのやうなちくちくした痛みを絶えず経験させた...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...自分の頬(ほお)がちくちくするのを感ぜずにはいられなかった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...ちくちくと冷ややかな軽蔑が決してないことはない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...砂浜のちくちくする草は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...周囲の崖には昼も暗い程大木が矗々(ちくちく)と茂っていた...
宮島資夫 「四谷、赤坂」
...最も些細な邪魔が最もちくちくする...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ちくちく刺されて人は聞かざるを得なかった...
横光利一 「旅愁」
...瘧(おこり)を慄(ふる)ふ電線にちくちく触(さは)る粉雪よ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...にんじんは指にちくちくと痛みを感じた...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
...足の裏がちくちくと痛んでゐる...
若山牧水 「岬の端」
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