...頬(ほお)には血液がちくちくと軽く針をさすように皮膚に近く突き進んで来るのが感ぜられた...
有島武郎 「或る女」
...……そう推察すると葉子は自分のあまりといえばあまりに残虐な心に胸の中がちくちくと刺されるようになった...
有島武郎 「或る女」
...その矗々(ちくちく)として...
宇野浩二 「それからそれ」
...すこしちくちくするくらいだよ...
海野十三 「怪塔王」
...直ぐと南京虫がちくちく螫(さ)しに来るので...
薄田泣菫 「茶話」
...春水(しゅんすい)や矗々(ちくちく)として菖蒲(しょうぶ)の芽大正六年四月二十二日 春季吟行...
高浜虚子 「五百句」
...彼の虚榮心もちくちく痛みだして來た...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...学校でも彼はみんなをけしかけて私ひとりをちくちくといぢめる...
中勘助 「銀の匙」
...枕の下にある時計までがちくちく口をきく...
夏目漱石 「草枕」
...私の良心はそのたびにちくちく刺されるように痛みました...
夏目漱石 「こころ」
...僕はちくちく刺されどうしに刺されているんです...
夏目漱石 「明暗」
...矗々(ちくちく)として生長した...
服部之総 「志士と経済」
...ちくちく疼(うず)くものがあった...
火野葦平 「花と龍」
...ちくちく痛(いた)んだし...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...絶えずちくちくとさすのを感ずる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...躯じゅうがちくちくするほどのいやらしさと...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...ニュームの角が揺れる度に顔面の皺や窪んだ骨に刺さってちくちくするだけではない...
横光利一 「機械」
...足の裏がちくちくと痛んでゐる...
若山牧水 「岬の端」
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