...さうして、それが人肌にさへさはれば、すぐに、いい気になつて、ちくちくやる...
芥川龍之介 「虱」
...必(かならず)ちくちく刺す...
芥川龍之介 「虱」
...……そう推察すると葉子は自分のあまりといえばあまりに残虐な心に胸の中がちくちくと刺されるようになった...
有島武郎 「或る女」
...動かないように、椅子に螺釘留(ねじくぎどめ)にしてある、金属のの上に、ちくちくと閃く、青い焔が見えて、の縁の所から細い筋の烟が立ち升(のぼ)って、肉の焦げる、なんとも言えない、恐ろしい臭が、広間一ぱいにひろがるようである...
アルチバシェッフ M. Artzibaschew 森鴎外訳 「罪人」
...すこしちくちくするくらいだよ...
海野十三 「怪塔王」
...春水(しゅんすい)や矗々(ちくちく)として菖蒲(しょうぶ)の芽大正六年四月二十二日 春季吟行...
高浜虚子 「五百句」
...腕がちくちく痛み...
豊島与志雄 「復讐」
...四角な活字の面がちくちくと彼女の眼を刺戟した...
豊島与志雄 「二つの途」
...肩や上膊のあたりをちくちく刺すように感ぜられて来た...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...枕の下にある時計までがちくちく口をきく...
夏目漱石 「草枕」
...そうして身体中(からだじゅう)至る所がちくちくしているのを発見した...
夏目漱石 「坑夫」
...矗々(ちくちく)として生長した...
服部之総 「志士と経済」
...ちくちく疼(うず)くものがあった...
火野葦平 「花と龍」
...蕁麻(いらくさ)が手をちくちく刺し...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...ちくちくと冷ややかな軽蔑が決してないことはない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...ちくちくするいばらの中からはい出して...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...躯じゅうがちくちくするほどのいやらしさと...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...日頃から上様のお気性(きしょう)にはちくちくと御不興を刺戟するのです...
吉川英治 「新書太閤記」
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