...宇治は蔓草(つるくさ)を引きちぎる高城の靴音を聞きながら唇を噛んであるいた...
梅崎春生 「日の果て」
...引きちぎる様に取去った...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...引きちぎるようにしながら...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...花をちぎる事によって...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...小壺に吸ひ付けられた二つの眼を引きちぎるやうに離して...
薄田泣菫 「小壺狩」
...「耳っ朶(たぶ)引っちぎるぞ」とマトヴェイ・サヴィチが呶鳴った...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...お銀がちぎつた大楊梅は――』(ちぎるはもぐの土佐方言...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...肺患者には無惨な埃(ほこり)まじりの風が散り残りの桜の花を意地わるく吹きちぎる日の午後...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...山中で山葡萄(やまぶどう)などちぎると猿(さる)に対して気の毒に思う...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...一時に引きちぎるような痛みが...
直木三十五 「南国太平記」
...まぶしい眼をしかめて柿の実をちぎるだけでも相当の技量が要(い)るのに...
中島哀浪 「かき・みかん・かに」
...みんなが自分の外套をほめちぎるのを眺めては...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...カラハミがほめちぎるのをうすうす感づいていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...何かと賞めちぎることのかはりに...
牧野信一 「浪曼的月評」
...最後の六人これを受けとり直ちに一箇ずつちぎる...
宮沢賢治 「饑餓陣営」
...12025意欲の鎖を自分の力で引きちぎることが誰に出来ましょう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...おやじが前の竹れんじその一節(ひとふし)のなつかしやおやじが前の竹れんじせめて一夜と契(ちぎ)らばやおやじが前の竹れんじいく世も千代も契るものちぎるもの……仇にな引くな切れぬ袂(たもと)を「先生にも...
吉川英治 「宮本武蔵」
...編笠を引きちぎる...
吉川英治 「柳生月影抄」
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