...若い都の商人(あきゅうど)と妹背(いもせ)の契(ちぎり)を結んだ上...
芥川龍之介 「俊寛」
...「某今御身と契(ちぎり)を結びて...
巌谷小波 「こがね丸」
...水鳥(みずとり)の鴨(かも)が降(お)り著(つ)く島で契(ちぎり)を結んだ私の妻は忘れられない...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...空を見あげたり肩をゆすったりうなだれたり木の葉をちぎりとったりしながらのろのろさまよい歩いているあの男と...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...結婚のちぎりをした...
太宰治 「断崖の錯覚」
...麺麭(パン)をちぎりつつ新聞を読み...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...―――うつゝにて誰ちぎりけん定めなき夢路にまよふ我は我かは時平は国経や平中とのいきさつがあるので...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...力まかせに引きちぎりでもしたかのように複雑な裂け方であった...
壺井栄 「赤いステッキ」
...二三枚ちぎりながら別れてきた末弟へ宛(あ)てて...
徳永直 「冬枯れ」
......
中島敦 「和歌でない歌」
...不義の契(ちぎり)を重ねてゐたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...幸福な愛と多幸な契(ちぎり)の夢をね...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...そのあとでにわかに元気付いて志丈にいまの「二三の水出し」云々を並べ立てる喧嘩過ぎての棒ちぎりのほうが...
正岡容 「我が圓朝研究」
...始めて嫁ぐ時渋かろか知らねどの初ちぎり 千代客より凧(たこ)を送りこしたる返事に御約束の凧御(お)こし下され...
正岡子規 「俳句の初歩」
...半ば無意識にちぎり取ったユスラ梅を見て)こら...
三好十郎 「好日」
...そこでいよいよ力もつきはてたので、その傷口の一つから、両手にわれとわが臓腑をひっつかみ、ひきちぎり、それを追って来る者どもの上に投げかけ投げかけ、彼らの上に神の罰が下るようにと叫びながらこときれた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...――幸太郎を抱きづめにしてなんども出ては、ちぎり飴や、芒(すすき)で拵えたみみずくや、小さな犬張子などを買ってやった...
山本周五郎 「柳橋物語」
...腰の印籠(いんろう)を引ッちぎり...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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