...そしてだらだらよだれをたらしている...
海野十三 「爆薬の花籠」
...中川という人に依頼した処先生頗る名文をかくものだから少々降参をして愚痴だらだら読んでいます...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...自分でも忘却してしまいましたが、私自身が、女に好かれて好かれて困るという嘘言を節度もなしに、だらだら並べて、この女難の系統は、私の祖父から発していて、祖父が若いとき、女の綱渡り名人が、村にやって来て、三人の女綱渡りすべて、祖父が頬被(ほおかぶ)りとったら、その顔に見とれて、傘かた手に、はっと掛声かけて、また祖父を見おろし、するする渡りかけては、すとんすとんと墜落するので、一座のかしらから苦情が出て、はては村中の大けんかになったとさ等、大嘘を物語ってやって、事実の祖父の赤黒く、全く気品のない羅漢(らかん)様に似た四角の顔を思い出し、危く吹き出すところであった...
太宰治 「虚構の春」
...だらだらの坂を半丁ほど登ると...
太宰治 「貪婪禍」
...汽車が夥(おびただ)しく傾斜してだらだらと逆行しましてナ...
田山花袋 「蒲団」
...だらだらと続いているだけであった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「小波瀾」
...だらだらした山の新緑が...
徳田秋声 「蒼白い月」
...だらだらと新たな時代にはいりこめるものではない...
豊島与志雄 「小説集「聖女人像」後記」
...だらだら坂を登ると...
夏目漱石 「坑夫」
...その右を少しだらだらと降りたところが新(あらた)に土を掘返したごとく白茶(しらちゃ)けて見える...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...袋にものを詰めながら光子はだらだらと弁じだした...
原民喜 「壊滅の序曲」
...だらだらと日はすぎてゆく……...
原民喜 「鎮魂歌」
...だらだらと涙を流しながら...
原民喜 「魔のひととき」
...自慢だらだら自分たちが立てた戦功を吹聴したり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...近頃は自然主義とか云って、何でも作者の経験した愚にも附かぬ事を、聊(いささ)かも技巧を加えず、有(あり)の儘に、だらだらと、牛の涎(よだれ)のように書くのが流行(はや)るそうだ...
二葉亭四迷 「平凡」
...横向きの口からは血がだらだらと流れてゐた...
北條民雄 「道化芝居」
...キケロはだらだらとして力がない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...裏街道をだらだらと下がってくると...
吉川英治 「野槌の百」
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