...帯のむすび方のだらしのない容子(ようす)と云ひ...
芥川龍之介 「芋粥」
...そんなだらしのない空想が俺たちの芸術に取ってなんの足しになると思ってるんだ...
有島武郎 「ドモ又の死」
...だらしのない恰好(かっこう)で立っている一人の男が現われて来た...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...「こんなだらしのないマネをする奴がいるから困る」と坑夫へ向って...
大阪圭吉 「坑鬼」
...だらしのないことをしでかしたすえは...
高神覚昇 「般若心経講義」
...だらしのない無智な薄汚い姿に見えるだらうが...
太宰治 「津軽」
...その重合したぼやけくずれただらしのないものがフィルムに固定される...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...だらしのない安っぽい衣装や道具立てのじじむささを洗い取ったあとに残る純粋の「線の踊り」だけを見せるとすれば...
寺田寅彦 「踊る線条」
...だらしのない田舎娘や兵隊の女房たちのすることで...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...彼の持っているだらしのない見苦しいものを...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...だらしのないものであった...
夏目漱石 「明暗」
...だらしのない彌造を二つ拵へて居たので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...意外にだらしのない態度である...
火野葦平 「花と龍」
...「なんというだらしのないざまだ」登は寝ころんだまま腕で顔を掩った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...だらしのない恰好で洗濯なんかしやあしないわ」「おめえのことじゃあねえ...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...殿さまを女にだらしのない人だって仰しゃったでしょう...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...こんな無責任なだらしのない事でどうする……と自分で自分の心を睨み付けながらそろそろと歩度を緩めた...
夢野久作 「暗黒公使」
...何だそのだらしのない恰好は...
吉川英治 「源頼朝」
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