...帯のむすび方のだらしのない容子(ようす)と云ひ...
芥川龍之介 「芋粥」
...忽(たちま)ちだらしのない顔になり...
海野十三 「地中魔」
...「本當に綾衣さん程だらしのない人は無いわねえ」と梅ちやんが言ふ...
高濱虚子 「俳諧師」
...だらしのない無智な薄汚い姿に見えるだらうが...
太宰治 「津軽」
...のべたらでだらしのない調子でゐて...
田山録弥 「島の唄」
...その重合したぼやけくずれただらしのないものがフィルムに固定される...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...出の勝つ母親のだらしのない引き方を尻目にかけながら...
徳田秋声 「足迹」
...お鳥はだらしのない風をして...
徳田秋声 「足迹」
...だらしのない姿をさらしている女の醜態に...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのだらしのないところが目につき...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただだらしのない雲のようにそれからそれへと流れて行くだけに過ぎなかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...もともとだらしのない男(をとこ)だつたが...
南部修太郎 「一兵卒と銃」
...男から男へと渡つて歩くやうなだらしのない生活を續けて居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だらしのない彌造を二つ拵へて居たので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だらしのない悲愴感に打たれてゐた...
牧野信一 「F村での春」
...親のだらしのないところに附け込むやうな奴に会つては敵はないからね...
牧野信一 「鏡地獄」
...旗色が悪いくせに、だらしのない、みっともない様子を見せるという気持には、耐えられないのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...何だそのだらしのない恰好は...
吉川英治 「源頼朝」
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