...たんねんに診察しはじめた...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...聞く所によると、バレンなどといふものは、竹の皮のある時節のを採つてきて、たんねんに、纎をぬいて、それをより合せて長い綱にしてそれをぐる/\卷きこんで作るもので、とても手數と精進のいるものださうだ...
竹久夢二 「砂がき」
...たんねんに読破している...
太宰治 「愛と美について」
...一つ一つたんねんに取ってやりながら...
太宰治 「姥捨」
...たんねんに読んで...
太宰治 「正直ノオト」
...たんねんに珍重し...
太宰治 「春の盗賊」
...私たちは列車の窓をひとつひとつたんねんに捜して歩いた...
太宰治 「列車」
...すべてがただ紙の表面へたんねんに墨と絵の具をすりつけ盛り上げたものとしか感じられない...
寺田寅彦 「昭和二年の二科会と美術院」
...ある時いた下男などはたんねんに繩切(なわき)れでわなを作って生けがきのぬけ穴に仕掛け...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...小さな芽ばえでもたんねんに抜いてそこらに捨ててある...
寺田寅彦 「路傍の草」
...そしてこの土地に珍しくない日々草(にちにちそう)などがかえってたんねんに抜き去られた...
寺田寅彦 「路傍の草」
...たんねんに教えてみたり...
中里介山 「大菩薩峠」
...よし子はたんねんに藁葺屋根の黒い影を洗っていたが...
夏目漱石 「三四郎」
...平べつたい大きい爪はたんねんに磨かれて清潔だつた...
林芙美子 「瀑布」
...延喜式の献物品の種目をたんねんにしらべた結果...
柳田国男 「故郷七十年」
...たんねんに繰り返してみた」主計は無感動な眼で...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...たんねんに継(つぎ)をあてたものばかりだった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...御多忙のなかを嘉治隆一氏がたんねんに編纂その他の労をとってくだすったもので...
吉川英治 「随筆 新平家」
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