...』そうしたとりとめもないたわいのない会話が取りかはされてゐた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...自分のたわいのないむづがゆい樣な氣持ちが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...すべて春松検校がその内弟子を遇(ぐう)する様を真似厳重(げんじゅう)に師弟の礼を執(と)らせたかくして大人(おとな)たちの企図したごとくたわいのない「学校ごッこ」が続けられ春琴もそれに紛(まぎ)れて孤独(こどく)を忘れていたのであるが...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...つまり私とナオミでたわいのないままごとをする...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...叱言(こごと)の果てがたわいのない悪ふざけになってしまいます...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...たわいのない夢のような空想を浮べずには居られなかった...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...はなはだたわいのないものである...
寺田寅彦 「映画雑感(※[#ローマ数字7、1-13-27])」
...読んでみると実はたわいのないようなくだらないものであっても尊いお経のように思われるかもしれない...
寺田寅彦 「数学と語学」
...ばかの癖でまだほんのたわいのない顔をしてるので彼がいくつになるのかは誰も知らなかつた...
中勘助 「銀の匙」
...結末のたわいのないことにおいても...
久生十蘭 「悪の花束」
...慾にかけるとたわいのないもので...
久生十蘭 「金狼」
...たわいのないもんだ」これがキッカケになって...
久生十蘭 「金狼」
...たわいのない事を云ふかと思ふと...
正宗白鳥 「孫だち」
...私どもたわいのない学生の相手になぞなっていることができなかったのであろう...
三木清 「西田先生のことども」
...いかにもその後の流行にふさわしいたわいのない起源ではないか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そういうばかげた事柄にたぶらかされるたわいのない人たちにそぞろ憐れを催した...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...それらは論拠が誤っているだけではなく頗(すこぶ)るたわいのないもので...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...おびただしい合力(ごうりき)でございます」「あはははは」秀吉(ひでよし)はたわいのない笑(わら)い方をして...
吉川英治 「神州天馬侠」
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