...一行は小暗(こぐら)いカンテラの灯をたよりにして...
海野十三 「大空魔艦」
...心もとなき杖をたよりに...
太宰治 「二十世紀旗手」
...あなたより年上ですから...
太宰治 「女神」
...友へのたよりに、――長崎よいとこ、まことによいところであります、ことにおなじ道をゆくもののありがたさ、あたゝかい友に案内されて、長崎のよいところばかりを味はゝせていたゞいてをります、今日は唐寺を巡拝して、そしてまた天主堂に礼拝しました、あすは山へ海へ、等々、私には過ぎたモテナシであります、ブルプロを越えた生活とでもいひませうか...
種田山頭火 「行乞記」
...ふたの落ちたのをそのままに幾日も台所のすみにほうり出してあるのを発見したりするとはなはだ心細いたよりないような気がするのであった...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...でもあなたより先に死にたかったからよ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...たよりになるのである...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...この革命革令をたよりにして徳川時代位の年號年數は殘らず記憶するやうに致して居ります...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...たよりが無さ過ぎるほど無神経ではある...
中里介山 「大菩薩峠」
...うまくいけば考へてゐたより一まはりだけ大きい鐘ができるかも知れないと鳥右さんはひそかに思つてみるのでした...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...私は何んにも知らない」と言つたやうなたよりない話です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...貧弱なハンカチーフ一枚がたよりで...
林芙美子 「暗い花」
...なにか大きな奇蹟をのぞんで得態の知れない霊感にたよりだしたのも...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...平田さんの音信(たより)は...
広津柳浪 「今戸心中」
...小豆島からのたよりにもまだら雪が降りましたって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...たよりにならない...
三好十郎 「肌の匂い」
...たよりない鳥のやうな運命に思はれる...
三好達治 「測量船」
...コロンブス自身がおのれの新発見の意義を理解し得たよりも先に...
和辻哲郎 「鎖国」
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