...美津(みつ)は袂(たもと)を啣(くわ)えながら...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...町はまたもとのとおりに静かになって夜がしだいにふけてきました...
有島武郎 「燕と王子」
...と袂(たもと)を取るを...
泉鏡花 「活人形」
...主税は袂(たもと)から戛然(かちり)と音する松の葉を投げて...
泉鏡花 「婦系図」
...からだぐらいはまたもとのように作ってやるよ」X号は警部を...
海野十三 「超人間X号」
...泣くとも叫ぶともつかぬ声を立てて袂(たもと)で目かくしをしたまま...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...やつとこさで橋の袂(たもと)まで俥を担いで来た...
薄田泣菫 「茶話」
...大急ぎで私は机の右袂(たもと)の一番下の抽斗(ひきだし)の鍵を開けた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...驚くな」松山は右の袂(たもと)へ手をやって半紙(はんし)に書いた物を二枚出して...
田中貢太郎 「春心」
...両国(りょうごく)の橋のたもとがあり...
寺田寅彦 「自由画稿」
...いくつも生捕(いけど)りにして袂(たもと)へ入れた...
夏目漱石 「道草」
...同志はそれぞれ袂(たもと)を分かって...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...はたはた驅(か)けよつて袂(たもと)にすがり...
樋口一葉 「たけくらべ」
...和泉橋(いずみばし)たもと...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...狼はたしかに例の呼び声がやつてきたもとと思われる場所の方へ向つて出発したが...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...夏侯淵(かこうえん)の二将の旗下(はたもと)たちだった...
吉川英治 「三国志」
...袂(たもと)の八ツ口から出したのは...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...……あの橋のたもとへ貴公たちの手で掲げた試合の高札が吉岡家の衰亡を自分で書いている忌中札(きちゅうふだ)のようにわたしには見えたのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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