...「ギャッ」とさしもの蠅男も痛打にたまらず...
海野十三 「蠅男」
...もう矢も楯(たて)もたまらず...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...魚容の神烏は何せ自由に飛翔できるのがうれしくてたまらず...
太宰治 「竹青」
...三人はたまらず逃げだした...
田中貢太郎 「魔王物語」
...腹がたってたまらず...
田中英光 「オリンポスの果実」
...寝床こいしさに矢も楯もたまらず...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...さっきからいい気持になっていた金十郎が嬉しくてたまらず...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこがきび/\して自分にはたまらず愉快だからである...
長塚節 「教師」
...矢も楯(たて)もたまらず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...蒲原氏に対して自分の全く曲解されたことが口惜しく残念でたまらずよつてこの消息を近く何かの雑誌に発表しようと思つてゐた所であつた...
萩原朔太郎 「蒲原有明に帰れ」
...息子が哀れでたまらず...
火野葦平 「花と龍」
...たまらず蚊帳の中で食事...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...独りうれしくてたまらず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...私はそれが嫌で嫌でたまらず...
三浦環 「お蝶夫人」
...巨人はとう/\たまらず...
宮原晃一郎 「漁師の冒険」
...しょげたチャーリーは平凡らしく、金もたまらず、妻も子も持てずに働きつづけ、今や体が弱って髪の白くなったのを「これが日本人労働者の運命なのだ」とこぼし、更に「おまけに、お前が気が弱くなったのは、体が弱ってきたセイってよりも、むしろ恐慌のセイらしいぞ」と弱気な、非闘争的なダラ幹魔術にかかっているような述懐をもらしたかと思うと、忽然として次の行では作者はそのチャーリーに「収入が減ったって、だがそれ以上のものがあるんだ」と意気込ませている...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...たまらずいやな気がするので源氏は話を打ち切ろうとした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そしてどうかして一度その煙の傍まで登って行きたくてたまらず...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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