...身動(みじろき)迂(うと)き旅人(たびうど)の雲のはたてに消ゆる時...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...移転(ひっこ)したてに家の塀(へい)の角(かど)へ看板を出さしてくれとタウルを半ダース持って頼みに来た...
内田魯庵 「最後の大杉」
...かんおけをたてにして...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...家の持たてには二人の愛情が濃い色彩を塗つてゐた爲に貧弱な家財道具にもさして淋しさを感じなかつたものが...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...それが朝の起きたてには...
徳田秋声 「縮図」
...出たてには銀子の牡丹も...
徳田秋声 「縮図」
...来たてに台所と風呂場(ふろば)の手入れをしたりしていたところから見ると...
徳田秋声 「縮図」
...近くのキャフェで三日月(クロバチン)パンの焼きたてに...
林芙美子 「朝御飯」
...雨気の多い日には障子の開けたてに菊の香が動いた...
原民喜 「忘れがたみ」
...家賃(やちん)は三十日限(さんじふにちかぎ)りの取(とり)たてにて七圓(なゝゑん)五十錢(ごじつせん)といふに...
樋口一葉 「うつせみ」
...わづかの差異をたてに責任の摘発に自慰するもの...
槇村浩 「誤って健康を伝えられた同志たちに」
...たてにすじが入っているような)又床に戻ってしまいました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...瀧次 やかましいやい! 口がたてに裂けやがったか! 殺したくねえとなけりゃ此方で殺してやらあ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...気宇宏大な・目ざましい手がらをおたてになった・お方であるが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...たてに細く皮を剥いたのが西瓜の切売りと並んで人気もの...
山本笑月 「明治世相百話」
...ようく心得て人中で働けよ」「……はい」「きょうのことも、家憲をたてに、家来どもが怒りおるとかいうことじゃから、そちを庇(かぼ)うて助けおくわけにも参らぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
...当地のご守護(ちゅう)若殿のおひきたてによるものとは思わんか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...些細な勘定をたてにとり...
吉川英治 「宮本武蔵」
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