...うまさうに黄昏(たそがれ)の水を飲んだ...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...怨みを負へる亡霊の其処此処とさまよふなる黄昏(たそがれ)の断末魔の如し...
石川啄木 「閑天地」
...夏のたそがれタンホオルの鐘(かね)がさはやかになりいづればトラピストの尼(あま)はこころしづかに夕(ゆふべ)の祈祷(いのり)をささげすぎし春(はる)をとむらふ...
竹久夢二 「どんたく」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...蒼白(あおじろ)い雪の黄昏(たそがれ)である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...黄昏(たそがれ)から夜になる河(かは)の景色(けしき)を眺(なが)めて居(ゐ)た...
永井荷風 「すみだ川」
...藍色した夏のたそがれも漸く尽きて...
永井荷風 「来訪者」
...ある日の午後の黄昏(たそがれ)に近いころであった...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...わが宿の藤の色濃き黄昏(たそがれ)にたづねやはこぬ春の名残(なごり)をとあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あたりはもう濃い黄昏(たそがれ)に包まれており...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...ほんとだぜ」黄昏(たそがれ)のことで...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...黄昏(たそがれ)には間のある...
山本周五郎 「夕靄の中」
...たそがれ頃まで他愛もなく遊んで行った...
吉川英治 「紅梅の客」
...その日のたそがれ頃から粛々(しゅくしゅく)と官渡をはなれて...
吉川英治 「三国志」
...黄昏(たそがれ)...
吉川英治 「新書太閤記」
...ひとつ、純友の帰国を送りながら、一しょに、淀川を舟で下り、江口(えぐち)の遊女をあいてに、盛んな送別会をやろうと思うのだが……どうだ、一しょに、行かないか」「それは、いつですか」「明後日(あさって)の朝、伏見に落ちあい、舟の中でも飲み、たそがれには、江口に着こうというわけだが」「すると、帰りは、その翌日の晩になりますね」「まあ、三日がかりと思えばいい」「弱りましたな」「どうして?」と、不死人は、彼の当惑を見て、笑いだした...
吉川英治 「平の将門」
...「見えぬ」「お見えなさらぬ」「つい黄昏時(たそがれどき)...
吉川英治 「源頼朝」
...厳重な塀に囲まれた堂脇の空地には黄昏(たそがれ)を予告する寂しい陰影が漂うていた...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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