...美しいからだを力一杯抱き締めてやりたいような...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...また帰って来てここを盛り返したいような気も...
徳田秋声 「足迹」
...こんな意地張(いじっぱり)は一人もありゃしない」母親はお島を捻(ひね)りもつぶしたいような調子で父親と争った...
徳田秋声 「あらくれ」
...懐の中に取っておきたいように...
直木三十五 「南国太平記」
...しかし、表向き隊の屯所(とんしょ)の方面は、今暁、昨晩からかけてものすごい人の出入りで、ものすごい殺気が溢(あふ)れ返っていると見えたが、それも、やがて、げっそりと落ち込んだように静かになってしまったから、今朝の月心院の庫裡(くり)の光景というものは、冷たいような、寒いような、生ぬるいような、咽(む)せ返るような、名状すべからざる気分に溢れておりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...敬太郎はしまいにどうしてもこの音を退治(たいじ)てやりたいような気がし出した...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...重苦しいような厚ぼったいような口の中へ物を入れる気には殆(ほと)んどなれなかった...
夏目漱石 「道草」
...一生奉公でもしたいように思っております」とこう言った程度です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...もう一度とりかえしたいような...
原民喜 「永遠のみどり」
...震いつきたいようないい声でふれて来ると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...却(かえ)って私に向って何かその言訣(いいわけ)でもしたいような...
堀辰雄 「美しい村」
...何か言いたいような可憐な寂しい目をして送っていた...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...お話(はなし)しかけるみたいように...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...女の親切を感謝したいような心持ちになると...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...おしのは叫びだしたいような衝動におそわれ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...桜谷はくすぐったいような...
山本周五郎 「へちまの木」
...もっとそれについて話したいような顔つきで...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その落ちた肩をそっと抱いてやりたいような気もしたのであった...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
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