...自由に於てのみ恋愛はそれ自身を充分完全に与へることが出来る...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「結婚と恋愛」
...それ自身にすでにどことなくエキゾティックな雰囲気がつきまとっているのであるが...
寺田寅彦 「小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」
...感覚(センス)――感情――はそれ自身の内部的な形成力によって必然的な一義的な作用連関の構造を張るのだし...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...そこで先駆者の取った方法(手続き)それ自身が一つの成果として文献の内容になることはあり得ないか...
戸坂潤 「科学方法論」
...存在それ自身に満足している処の...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...単にそれ自身の内部変化によって...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...資料それ自身は論拠にはならぬので...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...空はそれ自身の精気で輝きわたって...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...それ自身に特有の価値を付し...
平林初之輔 「現下文壇と探偵小説」
...いったい遊離した情熱というものが、それ自身だけで、地上的な対象のない、ただ熱烈な子供のたわむれにすぎないような情熱というものがあるでしょうか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神童」
...尤(もっと)も金貨もそれ自身フィクショナルなものではない...
三木清 「人生論ノート」
...なぜなら空想もそれ自身意識の一種であるからである...
三木清 「認識論」
...專らそれ自身において基礎附けられてゐるものが元來...
三木清 「認識論」
...それ自身社會的歴史的に規定されてゐる...
三木清 「認識論」
...あるいはそれを自然それ自身の意志と言い得ないであろうか...
柳宗悦 「工藝の道」
...川それ自身の争闘は絶えず反対の現象を示してゐた...
横光利一 「静かなる羅列」
...それ自身永遠でありあらゆる可能性を包蔵する...
和辻哲郎 「鎖国」
...またそれ自身の内に展開の段階を含むものとして理解することができる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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