...それにしても船はひどく流されていたものだ...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...それにしても四十幾時間も睡るわけがない...
海野十三 「大使館の始末機関」
...それにしてもここは実(じつ)にいやな所(ところ)だ...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...――『それにしても...
小泉八雲 田部隆次訳 「茶碗の中」
...それにしても訳者も云っている通り...
戸坂潤 「読書法」
...それにしても、お年越しは外の遊び、クリスマスは家庭の行事と、こういう風にちゃんと区別があるところが、ちょっと意外であった...
中谷宇吉郎 「ウィネッカの冬」
...それにしてもお母さんはどっちかで引き取らなくっちゃなるまい」「お母さんがここを動くか動かないかがすでに大きな疑問ですよ」兄弟はまだ父の死なない前から...
夏目漱石 「こころ」
...こういったなら、和学者(わがくしゃ)のお叱(しか)りを受けて、こういう訓(よみ)がある、ああいう訓(よみ)があるという反証(はんしょう)が出るかも知れぬが、それにしても、これほどな大和(やまと)民族の特長が、普通一般に漢音(かんおん)で流通していることは情(なさけ)ない...
新渡戸稲造 「自警録」
...それにしても唐櫃の蓋は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――それにしても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...……喰わないわけじゃない、ともかく、キチンキチンと喰べているんだから……」「乾麺麭(かんパン)ばかりね」「ええ、そうです」従兄(いとこ)の秋作氏の友達に、画かきや若い学者がおおぜいいるので、身体のことなんか一向かまわないそういうひとたちの無茶苦茶な勉強ぶりというものを知らないわけではなかったが、それにしても、こんなひどいのは初めてだった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...それにしても悪くない気持だ...
久生十蘭 「だいこん」
...それにしてもどんな動機でそんな野蛮な振舞いをしたのであろう...
久生十蘭 「魔都」
...それにしても、斯んな場合に、斯んな途方もない妥協心を持たうとする、姑息な弱さには辟易せずには居られなかつた...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...「それにしても同窓會に出て來た時は...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...それにしても生活というものは何とリズミカルで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それにしてもだいそれた恋をして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それにしても互いに知らぬ人の愛人と恋愛の遊戯をすることも世間にはあるであろうが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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