...それにしてもそなたが...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...勿論案内なり人夫なりをつれて行けば、このようなことは絶対にないが、それにしても、先ず地形の大体を見るということは、RECONNOITRING の第一条件として、養成しておくべき習慣である...
石川欣一 「可愛い山」
...けれど、それにしても、これから、たゞ一生懸命に勉強して、自分の持つてゐるものゝ芽をのばさうと心がけてゐるとし子に理解を持つてゐる彼なら、とし子の悉てをうち砕いても仕舞ひさうな、重荷の上に、更に多くの譲歩を強ひられる場合、もう少し位は、かばつてもくれさうなものと云ふ不平は、よくとし子の心に起つた...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...それにちがいない」と、金田がうなずいて、「それにしても、あんなに厚い山がふきとんで、竪坑の天井がなくなるなんて、すごい爆発だなあ」まったくものすごい爆撃をくらったものである...
海野十三 「宇宙戦隊」
...それにしても、幹子が毎日学校へ持ってくる蝙蝠傘は非常に大きなもので、忽(たちま)ち学校中の評判になりました...
竹久夢二 「大きな蝙蝠傘」
...だがそれにしても...
戸坂潤 「思想としての文学」
...それにしても風船はただ縮(ちぢ)まるだけである...
夏目漱石 「思い出す事など」
...――それにしても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それにしても私たちが聞きかじつてゐる明治以前の文明は...
長谷川時雨 「日本橋あたり」
...恋文か……それにしても...
久生十蘭 「あなたも私も」
...それにしてもこのあたりの宿々の名前は何うして斯んな風に奇怪な文字ばかりなのか――などゝあらぬことまで想ひを走らせると...
牧野信一 「剥製」
...それにしても一歩一歩と爪先が...
牧野信一 「剥製」
...それにしても何うしてそんな見得に秘かに汲々としてゐるのか? と悲しんだが...
牧野信一 「武者窓日記」
...それにしても、門倉を呼べ、あれによういうて、何かわけありげな太夫と和(やわ)らぎ合せたいと、わしは思う――門倉を呼べ」と、三斎は、あたりにいった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...それにしても商人に三万円近くの損をかけたのであるから...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...それにしても渺(びょう)たる一少女に過ぎない彼女が...
夢野久作 「少女地獄」
...「――それにしても...
吉川英治 「三国志」
...「……それにしても...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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