...それどころか、時にはこんな考えさえ持ちましたことです...
海野十三 「壊れたバリコン」
...それどころか金剛と戸田安吉は...
大阪圭吉 「闖入者」
...それどころか息をすることすら心配なほどだった...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...無理やりに少女を掠奪する氣でいるということを白状するようなもんじゃありませんか? それどころか...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...それどころか、自己を尊敬する紳士にふさわしい態度で、冷静にいっさいの事態を観照している...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...「それどころか、美佐子さん有難うと、ただ安らかな気持ちでいらしたんですよ...
豊島与志雄 「窓にさす影」
...若い娘には出來ないことぢやありませんか」「その時、あの佛樣の前に置いた、色文の束(たば)でも持つて歸つたのか」「いえ、それどころか、色文の束を、喜三郎の死骸の胸の上へ、そつと載せて行つたやうで、――若い娘(こ)といふものは、思ひの外大膽不敵(だいたんふてき)なものですね」「お前は、羅生門(らしやうもん)河岸ばかり漁(あさ)つて歩くから、素人衆の娘の良さを知らないのだよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「それどころか...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...それどころか、おれが、今、こうして、安閑として居られるのは、玉井、みんなお前のおかげじゃと思うて、いつも、家内と二人で、感謝しとるぞ」「なにをいわれますか...
火野葦平 「花と龍」
...それどころか、群集――特に近所の人たち――の世論は、どうやら、「因果応報」だと言った林の言葉を裏づけてゆくらしい傾向があった...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...それどころか順当な質問です...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...間違いない」「それどころか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...それどころか、次官のお話を承って嬉しいです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...だいぶ前から彼は何日、いや何月、それどころか、何年だということを知っている習慣さえ、棄ててしまっている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...しかも美という言葉でもって良心を黙らせてしまう――いやそれどころか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...それどころか、人の住居(すまい)も教会も風車も、ふだんなら白か赤かに見えるのに、いまは緑(みどり)の空に向かって、くっきりと黒い姿を見せています...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...――日は明日(あした)の夜明け方となっていた」「……又八」「なんだい」「汝(わ)れは、その高札を、遊廓の総門のわきで見たのか」「ウム、大変な人だかりさ」「さては昼間から、そのような場所で、のめのめと遊んでいたのじゃろうが」「と、とんでもねえ」慌(あわ)てて手を振りながら、「それどころか、稀(たま)に酒ぐらい少し飲むが、おれは生れ代ったように、あれ以来、武蔵とお通の消息を探り歩いているじゃねえか...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それどころか、あの子は熊のうしろからとてつもなく大きな声をしてわめき立てるんだ...
吉田甲子太郎 「負けない少年」
便利!手書き漢字入力検索