...それどころか、彼らは老人をいたはり、豊富に着せ、食はせてゐた...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...それどころか、方々に見張りをおいて、一歩も屋敷へ近づけない算段なんです...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...「それどころか、居眠り資本は害毒さ」と彼は続ける、「なぜロシヤじゃ事業が不振なのか知ってるかい...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「マリ・デル」
...それどころかさらに燃えていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...それどころかずっと前々から...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...それどころか、まるではっきりと言葉をかけてやるにも足らん奴と、相手をみくびってでもいるような素振りだった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...それどころか、こうして非常に執拗(しつよう)に、非常に自己流に人類を愛しているこののろうべき老人は、同じような『唯一人者的』老人の大群集の形をとって、今も現に存在しているかもしれないのだ、しかもそれはけっして偶然ではなく、ずっと前から秘密を守るために組織された同盟、もしくは秘密結社として存在しているかもしれない、この秘密を不幸ないくじのない人間どもから隠すのは、つまり彼らを幸福にするためなんだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...尻を据えて飲んでやるとも……それどころか...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...それどころか早く斃(くた)ばってくれないで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...それどころか、このとき八五郎の心を一パイ埋めているのは、お弓の泣き濡れた姿と、それをどう慰めたものかと思うことだけだったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それどころかなかんずく公正な...
服部之総 「志士と経済」
...それどころか、多くの点で弟は大人以上にまじめで見識があるようになりました...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...それどころかいままでにないほどのご愛想で...
久生十蘭 「無月物語」
...それどころか、男の連れはありがたかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...ところで、女のスパイは長く信用できないと言われているが、これはなにも女性は不正直でおしゃべりだというわけではなく、いや、それどころか、不正直はスパイの本質的要素の一つなんだからかなり不正直であっていいわけだ...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...はッと、さすがに、びっくりすると同時に、手が、帯の間の匕首にかかって、――畜生! 岡ッ引きか?万一、このかごの主を、軽業お初と知って、押えにかかったのなら、遮二無二(しゃにむに)、切ッ払って逃げる外はない――ここで、縄目にかかれば、どうせ、二度と、娑婆(しゃば)の、明るい日の目を見られぬからだだ――恋も、色も、それどころか、明日のいのちが、それっきりだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...(ルクレティウス)それどころか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いやそれどころか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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