...それでいてその容儀にきっとしたところがあった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「封三娘」
...それでいて私こそ好い面の皮だ...
近松秋江 「霜凍る宵」
...それでいて実に美しいものも世の中にはある...
寺田寅彦 「二科展院展急行瞥見記」
...それでいて仕事はなんでも早く進行した...
寺田寅彦 「備忘録」
...それでいて曲りにくい刄を持った象牙柄のナイフが一つ...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...二度ほど縁談があったけど、断わってしまって嫁入りはしなかったが、それでいて、いつも朗らかさを失わなかった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...――それでいて、あたしなんだか、気持ちがしっとりと落着かないの...
豊島与志雄 「囚われ人」
...それでいて言葉を交えたことは一度もなかった...
豊島与志雄 「微笑」
...それでいて六畳の間(ま)の中では...
夏目漱石 「こころ」
...それでいて何も語らないスフィンクスのように見えた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...それでいて、いざとなると、いつも大胆に筆を取ることが出来なくなってしまいました...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...それでいて全然見知らないような感じのする部屋の中に...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...それでいて御膳汁粉が五銭でしたから...
三浦環 「お蝶夫人」
...それでいて、こんな催しをするのは、彼が忽ち富豪の主人になって、人を凌(しの)ぎ世に傲(おご)った前生活の惰力ではあるまいか...
森鴎外 「百物語」
...6020それでいて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...それでいて表現能率は充分に上って行く...
夢野久作 「能とは何か」
...それでいて“無手童女像”といってよいほどその小づくりな老尼振りはにこやかで美しい...
吉川英治 「紅梅の客」
...それでいて威張っている奴なんか大嫌さ」義公は同じ黒吉一座の少年座員で...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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